子どもの心を探る―豊かな感受性とは

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子どもの心を探る―豊かな感受性とは

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  • サイズ B6判/ページ数 188p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784422115207
  • NDC分類 376.11
  • Cコード C3011

出版社内容情報

赤ちゃんや幼児の豊かな「感受性」と繊細な「周りとのつながり方」に着目、従来の発達心理学的な乳幼児観を根底から問い直す。

成長過程にある子どもは、大人に比べて能力が劣っているのでは決してない。赤ちゃんや幼児の豊かな「感受性」と繊細な「周りとのつながり方」に着目してこそ、生身の子どもを見すえることができ、ひいては、より確かな「子ども大人関係」をきずくことができる。本書ではそうした視点から、従来の発達心理学的な乳幼児観を根底から問い直す。具体的な日常生活における人間をとらえる現象学的「子どもの人間性人間学」。

序章 新しい能力観をめざして
子どもの世界
第一章 乳児の世界
    乳児の感覚
    外的状況と内的状態との一致
    乳児の感受性

第二章 幼児の世界
   認識に先立つ豊かな活動
   柔軟性
   状況との交流
   描画
   知覚

子どもの他者関係
第三章 他者との関わり――幼児の融合的社会性
   融合的社会性
   おぎない合う呼応
   模倣
   言語活動

第四章 自我の確立
   他者関係の質的な変化
   おぎない合う呼応からの分離独立
   分離独立の意義
   補論――現象学における自己と他者との融合

子どもの感情
第五章 他者関係と感情
   他者の感情のとりこみ
   感情的一体感の相対性
   呼応が生じていないときの感情

第六章 同情
   おとなにおける同情
   子どもにおける同情

第七章 感情表現の豊かさ
   幼児の感情表現の特質
   三歳以後の感情体験
   補論――感情と気分と情動

【著者紹介】
元・東京大学教育学部教授。専門は「教育実践学」「教育哲学」。著書に『感受性を育む』(東京大学出版会,2008年)、『表情の感受性』(東京大学出版会,2011年)など。

内容説明

豊かな情感にささえられた子どもと世界の「おぎない合う呼応」をさぐる。乳幼児の“潜在的な能力”とは…従来の「発達」観にとらわれず日常の場面から汲み上げた―「おとな」の在り方が同じ地平で立ち上る―“そだちの人間学”。

目次

新しい能力観をめざして
子どもの世界(乳児の世界;幼児の世界)
子どもの他者関係(他者との関わり;自我の確立)
子どもの感情(他者関係と感情;同情;感情表現の豊かさ)