出版社内容情報
心理学と親和性の深い宗教との関係を、4つの事例から、住職兼臨床心理士の加藤廣隆が考察、東山紘久がコメントを付す。
内容説明
宗教がもつ意味、魂と心と現実の関係、大いなるものとの出会いなど、カウンセリングが深まれば必ずと言っていいほど突き当たる普遍的な問題を見事に表現した事例集。
目次
第1章 カウンセリングと宗教―心理療法家からの視点
第2章 宗教とカウンセリング―宗教家からの視点
第3章 事例一―自殺した母へのモーニングワークと供養により、母に対する罪悪感が軽減された事例
第4章 事例二―お守りが強迫神経症の症状を軽くした事例
第5章 事例三―水子供養や先祖供養、夢などのヌミノーゼな体験で女性性の傷つきを癒していった事例
第6章 事例四―先祖からの因縁を、位牌を寺に納め、お焚き上げすることで断ち切った事例
第7章 カウンセラーと宗教家
著者等紹介
東山紘久[ヒガシヤマヒロヒサ]
1942年大阪市に生まれる。1965年京都大学教育学部卒。京都大学副学長・理事、京都大学名誉教授、教育学博士、臨床心理士。専攻:臨床心理学
加藤廣隆[カトウコウリュウ]
1942年京都市に生まれる。1965年同志社大学卒。2006年佛教大学臨床心理学研究科修士修了。現在、釘抜地蔵(石像寺)住職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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・万札の肖像が聖徳太子の頃、「H先生の守護霊は厩戸皇子」とClから教えて頂いたくだりが有難い。Cl曰「聖徳太子は悪霊ですよ。先生にピッタリ」が、そこそこ納得感。機に応じ適度な邪性をお使いになる印象ある。 ・宗教家がカウンセリングする時の注意点も好。--自己の人格の器を神格の器だと誤解すると、人々に災いがもたらされる。その場合、神様というより悪魔である。未熟な宗教家では、Cl本人を超えて広範で深い害悪を流しえないが、ある程度出来る/カリスマ性を持つ宗教家は危険性あり。途中で修業を怠ること莫。Thも同。