治療に生きる病いの経験―患者と家族、治療のための11の物語

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  • サイズ A5判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784422112879
  • NDC分類 493.72
  • Cコード C3011

出版社内容情報

【解説】
セラピスト自身の(あるいはその家族の)病いの経験は、大なり小なり、セラピストの扱うケースに何らかの影響を与えずにはおかないだろう。本書は、家族療法の指導的立場にある3人のセラピストが編集した画期的、かつ感動的な症例報告集である。従来の客観的立場からの症例報告とは異なり、治療者・患者関係という枠組みをはずし、互いの人生を「物語る」ような報告は、これまでのわが国の事例報告のあり方に一石を投じるものとなるだろう。
【目次】
はじめに
序章 病の情緒的主題を共有する
第1部 児童思春期の病い
 第1章 病いのささやき
 第2章 失敗に終わった出産
 第3章 治療者の中の子どもと子どもの中の老人
第2部 青年期の病い
 第4章 心の安静を得ること-生き残ること、苦しむこと、そして死ぬことについての対話
 第5章 面接室の二方向性ミラー-エイズとその家族
 第6章 複数の病い、繰り返す悪夢
第3部 中年期の病い
 第7章 誰が私を救えるというの?-乳がんを患う女性のヒストリー
 第8章 病いをひどく深刻に捉えないことについて-糖尿病と共に年を重ねる
 第9章 身体の内に囚われた声なき声-身体表現性障害の二例
第4部 老年期の病い
 第10章 痴呆によって隠された人間性を求めて-アルツハイマー病と共に生きる人々の
                          サポートグループでの経験より
 第11章 家族の中の硬直性-パーキンソン病のケース
<ひとこと>
写真に物語あり。表紙の写真はH・ベンソンが撮ったもので、一人で釣りに行く少年が写っています。
彼の名はD・フィールド。配達のバイトで貯めた修学旅行の費用を、母親の病いの治療費にあてたため
に、一人ここに残っていたのです。しかし実はこの話には続きがあります。興味のある方は本のカバー
をご覧下さい。

内容説明

過酷な医療現場で、共に苦悩を抱える人間同士として、患者と真摯に向き合った臨床家たちの、人間味と感動に満ちあふれたナラティヴなケースレポート集。

目次

病いの情緒的主題を共有する
第1部 児童思春期の病い(病いのささやき―秘密と信頼;失敗に終わった出産 ほか)
第2部 青年期の病い(心の安静を得ること―生き残ること、苦しむこと、そして死ぬことについての対話;面接室の二方向性ミラー―エイズとその家族 ほか)
第3部 中年期の病い(誰が私を救えるというの?―乳がんを患う女性のストーリー;病いをひどく深刻に捉えないことについて―糖尿病と共に年を重ねる ほか)
第4部 老年期の病い(痴呆によって隠された人間性を求めて―アルツハイマー病と共に生きる人々のサポートグループでの経験より;家族の中の硬直性―パーキンソン病のケース)

著者等紹介

小森康永[コモリヤスナガ]
1960年、岐阜県生まれ。1985年、岐阜大学医学部卒業。以後10年間にわたり同大学小児科学教室に籍を置き、MRI等で研修し、主に小児の情緒障害の診療に従事。1995年、名古屋大学精神科、四日市日永病院で精神科研修。現在、愛知県立城山病院(精神科医)。専攻、家族精神医学
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