創元こころ文庫<br> 心の病気

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創元こころ文庫
心の病気

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  • サイズ A6判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784422000602
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C1111

出版社内容情報

症状を患者から切り離して見るのではなく、心の病を一人の人間全体から理解しようとし、あくまでも患者その人に寄り添って考える。本書の初版が《創元医学新書》の一冊として刊行されたのは1975年。その後、精神医学の動向は症状論が中心となり、ますますそれに拍車がかかっていった。しかし本書では、症状を患者から切り離して見るのではなく、心の病を患者という一人の人間全体から理解しようとする姿勢が貫かれている。病気の原因も、対応の仕方も、あくまでも患者その人に寄り添って考えようとする人間的な理解のありようは、精神医学のみならず今日の科学一般への鋭い批判ともなることだろう。解説は、精神科医の原田憲一氏。

はじめに 

一 心の病気
心が病むとは 
昔の狂気 
カントの精神医学 
心の病気の種類 
昔の病人 
人道化 
身体主義と精神主義 
脳と心 
精神病
仮定による精神病 
動機 
治癒の絶望
治癒の希望
無意識の中のトラブル
治癒の絶望の克服
人間学
精神分裂病〔統合失調症〕
精神障害の組み立て

二 愚か
愚か
老い
環境汚染

三 夢幻
意識を失う
新出現病とその消失
発作病

四 地獄と極楽
来世
何が病気か
極楽
天上と地下

五 無
精神分裂病〔統合失調症〕
一つのケース
精神の分裂とは
幻覚と妄想
早発性痴呆
孤独
なぜ孤独に
治癒の絶望と希望
精神分裂病〔統合失調症〕の診断
連続、不連続
姿

六 苦悩
トラブル
変わり者
天才と変わり者
医学的変わり者
変わり者を防ぐ
ノイローゼ
変わり者とノイローゼ
力の作用と逃げ道
もっともらしい意味
体の病気と心
軽い神経症
変わり者やノイローゼの治療

七 治療の問題
精神主義と身体主義
脳を切る 
くすり
気絶 
心には心で
心と体
つき合い
ひそかに
修業
告白
発散
精神的風土
遺伝

八 病院と医者
座敷牢
病院
一世紀前の病人の扱い
古い痴呆的分裂病〔統合失調症〕
一つの試み─行動分析療法
動物の狂気
自分の入れる病院を

九 症例研究
幼い無
坊やの悩み学校へ行かぬ子
夜尿症
無の影
娘の悩み
我思う、故に、我あり
強情な失恋
よみがえる春
気で病む男
デウス・エクス・マキナ
娘哀れ
娘に妬やい
瞼(まぶた)の母
不思議な天才
大発見
天国と地獄
忘却もまたよし
町の狼
夢かうつつか
もう一人の私
誠実
人生無情
真の天才
二重人格

おわりに─今後の見通し
解説  原田憲一

西丸 四方[ニシマル シホウ]
西丸四方(にしまる しほう)
一九三六年東京大学医学部卒、精神医学専攻、都立松沢病院医員、東京大学および東京女子医学専門学校講師を経て信州大学および愛知医科大学教授を歴任。両大学名誉教授。
著訳書
『精神医学入門』(南山堂、一九四九?一九九二)
ヤスパース『ヤスペルス精神病理学総論』(共訳、岩波書店、一九五三)
クレッチマー『医学的心理学』(共訳、みすず書房、一九五五)
『脳と心』(新書、創元社、一九五五)
『心の病気』(新書、創元社、一九七五)
『病める心の記録――ある精神分裂病者の世界』(新書、中央公論社、一九六八)
『狂気の価値』(朝日新聞社、一九七九)
『臨床精神医学辞典』(編集、南山堂、一九七四)ほか多数。

内容説明

著者の姿勢は一貫して狂気への親しみと理解に溢れている。幻覚や妄想をも含め心の病によって現れてくるさまざまな症状を、部分から見るのではなく患者の全人格から捉えようとし、そして自らもまた、一人の人間として悩みつつ迷いつつ病者に応えようとする。こうした著者の真摯なありようから、精神科治療に不可欠の、患者に寄り添おうとする治療者の真の姿が切々と伝わってくる。

目次

1 心の病気
2 愚か
3 夢幻
4 地獄と極楽
5 無
6 苦悩
7 治療の問題
8 病院と医者
9 症例研究

著者等紹介

西丸四方[ニシマルシホウ]
1936年東京大学医学部卒、精神医学専攻、都立松沢病院医員、東京大学および東京女子医学専門学校講師を経て信州大学および愛知医科大学教授を歴任。両大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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erie

3
草間彌生の小説・自伝から西丸四方へ。これはものすごく面白かった。草間彌生に加え、現代の精神医学・臨床心理学の基礎的なもの、日本史的には島崎藤村、私宅監置の実況等を読んでおくとなお楽しめるかもしれない。それにしても、改めて信州は魅力的な地である。現代に照らすとどうかなと思う記述もまああるが、偏見をなくそうという意図が一貫しているのはよく伝わってくるし、かなり進んだ鋭い目を持っている方だと思う。博覧強記過ぎて、インドの経典を解説されると舌を巻くほかなかった。結構冗談も上手い人で何度も笑ってしまった。2018/10/02

いわさきさん

1
1975年の本が底本だそうで、内容的にも古かったりするところもあるけれど、書きっぷりが面白くてやめられずに読んでしまった。こういう人に見てもらいたいですね。 → https://t.co/9TYaLVS3ax #bookmeter

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