出版社内容情報
「変わり者」と言われる人たちのさまざまな諸相を描きだし、誰しもそうした性質を自身の内に持っていることに気づかせてくれる一書。60年前に《創元医学新書》の第1巻目として刊行されたものの文庫版。普通の人たちに見られる軽いものから、精神病者に見られる極端なものまで、「変わり者」と言われる人たちの諸相を描きだすことで、我々すべてがそうした「変わり者」の性質を多かれ少なかれ自身の内にも持っていることに気づかせてくれる。正常と異常とは何か、狂気と非狂気との境目はどこにあるのか等、人間存在の不可思議に思い至る。解説は、九州大学大学院教授・黒木俊秀氏。
はじめに
変わり者とは何か
小心者
ふさいだ人
朗らかな人
不機嫌な人
のらくら者
熱心家
冷たい人
ひねくれ者
邪推深い人
くどい人
勘の人
うそつき
夢見る人
哲学者
おろかな人
天才
わけのわからぬ人
異常性欲者
異常性欲の諸相
漱石と藤村の異常心理分析
山頭火と大川周明 ─その精神異常と天才性
変わり者はどうしてできるか
変わった絵
あとがき
解説
西丸 四方[ニシマル シホウ]
西丸四方(にしまる しほう)
一九三六年東京大学医学部卒、精神医学専攻、都立松沢病院医員、東京大学および東京女子医学専門学校講師を経て信州大学および愛知医科大学教授を歴任。両大学名誉教授。
著訳書
『精神医学入門』(南山堂、一九四九?一九九二)
ヤスパース『ヤスペルス精神病理学総論』(共訳、岩波書店、一九五三)
クレッチマー『医学的心理学』(共訳、みすず書房、一九五五)
『脳と心』(新書、創元社、一九五五)
『心の病気』(新書、創元社、一九七五)
『病める心の記録――ある精神分裂病者の世界』(新書、中央公論社、一九六八)
『狂気の価値』(朝日新聞社、一九七九)
『臨床精神医学辞典』(編集、南山堂、一九七四)ほか多数。
内容説明
本書は、いまから60年前に書かれたものでありながら、古びることなく長年月多くの人たちに読み親しまれた。それは、人間の本質的な部分が変わらないことの証左でもあろう。軽いものから極端なものまで、著者が描く「変わり者」のさまざまな像のどこかに、われわれは自分自身の姿を垣間見ることにもなる。そして、かならずと言っていいほど、人間の心の持つ不可思議を思わざるを得ないだろう。
目次
変わり者とは何か
小心者
ふさいだ人
朗らかな人
不機嫌な人
のらくら者
熱心家
冷たい人
ひねくれ者
邪推深い人
くどい人
勘の人
うそつき
夢見る人
哲学者
おろかな人
天才
わけのわからぬ人
異常性欲者
異常性欲の諸相
漱石と藤村の異常心理分析
山頭火と大川周明―その精神異常と天才性
変わり者はどうしてできるか
変わった絵
著者等紹介
西丸四方[ニシマルシホウ]
1936年東京大学医学部卒、精神医学専攻、都立松沢病院医員、東京大学および東京女子医学専門学校講師を経て信州大学および愛知医科大学教授を歴任。両大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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