池澤夏樹の旅地図

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  • サイズ A5判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784418075041
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

目次

Departure
旅とトポス―土地と人の仲
池澤夏樹とカンボジアに行く アプサラスの踊り
移動の民の回想録「ぼくはこんな旅をしてきた」
池澤夏樹の空想アトラス―小説が生まれる場所
旅の地形学 地図とコンパスとガイドブック
ギリシャ旅日記 デルフィへの帰還
池澤夏樹が選ぶ「旅本」
池澤夏樹が選ぶ「旅シネマ」
池澤夏樹が選ぶ「旅音楽」

著者等紹介

池澤夏樹[イケザワナツキ]
小説家、詩人、評論家、翻訳家。1945年、北海道帯広生まれ。75年から3年間ギリシャに滞在し、ギリシャ現代詩の翻訳、初の詩集『塩の道』を発表。88年小説『スティル・ライフ』で中央公論新人賞・第98回芥川賞を受賞。以後“移動の民”としてミクロネシア、バリ、ハワイなど世界各国に旅を重ねながら数々の作品を発表。書評・翻訳も数多く手がける。94年より約10年間、沖縄を基点にした活動を経て、現在はフランス・パリ郊外に在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

103
池澤さんの様々な場所へ行った時のエッセイや対談などが写真とともに収められている作品集です。池澤さんが旅したところを一緒に体験している感じがします。またご自分の作品などについて触れられている箇所もあります。ただ池澤さんのファンでないとこのような作品集は肌に合わない人が多いのではないかという気がします。沖縄がお好きなようです。2018/05/30

ジュンコ

16
旅をすることは生きること。生きることは旅をすること。池澤夏樹の生き方が好きだ。憧れてやまない。この本は偶然、古書店で見つけた。前の持ち主さんのしおりなのか、ニューカレドニアの国鳥(絶滅危惧種)カグーのポストカードが挟まっていた。ずっと手元に置いておきたい本だけれど、私もどこかのポストカードを忍ばせて、誰かの元にこの地図を旅立たせたい。2016/09/11

ぞしま

14
私にとって、池澤夏樹さんはなじみがあまりなくて、スティルライフを読んだくらいだった。池澤さんは自分に才能はないと言う、ほんとかどうかは別にしても、謙虚だと思った。過去にはお化けが犇いていると信じて、決して振り向かないようにして生きてきた、と書く。理解しがたい。ギリシャの暮らし、沖縄の移住話、帯広の記憶、そんな風に話は進む。テオ•アンゲロプロスの映画を私たちに訳してくれた方であり、沢山の文学を紹介してくれている方。ありがとうございますと頁を閉じる。2015/08/16

世話役

12
再読。とはいえ何度か読んでいるため、眺めた程度ではあるが。本書が僕の中での池澤夏樹の原点である。思えばこの人も居場所がない人だ。いや、居場所がないことにしているんだろう。その気持ちはなんとなくわかる。逆接的だが、そうしておかないと本当に居場所がなくなるからだ。本書収録のエッセイ「楽園の曖昧な根拠」はその独白といえる。本書は筆者がひたすら旅や移住を続けた記録だが、その実、居場所を確認するための物語だ。最後に出身地の帯広と実父・福永武彦のことを書いているのは、旅の果てに残った筆者の本音の現れだろう。2014/11/22

アイナ

10
定住せず居場所を探しつづける著者。旅と本に対する視点はさすが。私の母は4代以上続く生粋の東京人で「動かない人」。私の父は、九州、台湾、四国、関西、東京と移り住む流浪の民。ちなみにふたりの出会いは旅行先のイタリア。私はどちらの血が濃いのだろう。池澤氏がかつて住んだこの街から、私は旅に出ては戻る日々をこれからも送る気がします。2016/08/02

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