アーサーはなぜ自殺したのか

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  • サイズ A5判/ページ数 216p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784414428599
  • NDC分類 145.7
  • Cコード C1047

内容説明

33歳で自殺したアーサー。彼は有能な弁護士であり、医師でもあった。その死をめぐって世界的に著名な自殺学者シュナイドマンが周囲の人びとにインタビューする。さらに、40歳代から90歳代までのさまざまな自殺予防の専門家にも意見を求める。はたしてアーサーの自殺は防ぐことができたのか。彼は死ぬべくして死んだのか。映画『羅生門』のように、真実は見る人によって異なり、アーサーの実像はまったく異なって語られる。一人の人間の死と遺書をめぐってさまざまな意見が繰り広げられる。これは自殺という深淵に目を向け、一人の人間の多様な側面とその存在の謎を探る書である。

目次

始まり
遺書について
モートン・シルバーマンからのコンサルテーション
母親とのインタビュー
心理学的剖検とは
父親とのインタビュー
ロバート・リットマンからのコンサルテーション
ジェローム・モットーからのコンサルテーション
ノーマン・ファーブローからのコンサルテーション
兄とのインタビュー
妹とのインタビュー
ジョン・マルツバーガーからのコンサルテーション
親友とのインタビュー
ロナルド・マリスからのコンサルテーション
前妻とのインタビュー
恋人とのインタビュー
心理療法家とのインタビュー
デイビッド・ラッドからのコンサルテーション
精神科医とのインタビュー
エヴェリー・ワイスマンからのコンサルテーション
シュナイドマンからアーサーの母親への手紙
アーサーの遺書

著者等紹介

シュナイドマン,エドウィン・S.[シュナイドマン,エドウィンS.][Shneidman,Edwin S.]
1918年、ペンシルバニア州ヨーク生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)を卒業後、南カリフォルニア大学で心理学の博士号を授与された。1950年、ロサンゼルス自殺予防センターを設立し、ノーマン・ファーブロー、ロバート・リットマンとともに所長を務める。1960年、メリーランド州ベセスダにある国立精神保健研究所、自殺予防研究センターの主任。後にハーバード大学、ベールシェヴァのネゲフ・ベン・グリオン大学の客員教授、ストックホルムのカロリンスカ研究所の客員研究員、スタンフォード大学行動科学高等研究所のフェロー等を歴任。1968年に、全米自殺予防学会を設立し、その学会季刊誌『自殺と自己破壊行動』の初代編集長を務めた。長年にわたって、UCLAで死生学の教鞭をとり、現在は同大学名誉教授

高橋祥友[タカハシヨシトモ]
1953年、東京生まれ。1979年、金沢大学医学部卒業。1987~88年度フルブライト研究員としてUCLAにシュナイドマン教授のもとで死生学について学ぶ。東京医科歯科大学、山梨医科大学、東京都精神医学総合研究所を経て、2002年より防衛医科大学校・防衛医学研究センター・行動科学研究部門・教授。医学博士、精神科医
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Riyoko Yamashita

4
どうしてアーサーは自殺してしまったのか、シュナイドマンが心理学的剖検に取り組んだその記録。多くの関係者へのインタビュー、及び多くの先生のコンサルテーションのすべてが載っています。 もとは、学部時代のゼミ課題図書。院生として、実習に取り組む前にもう一度読んでみました。どうして先生がこの本を課題図書としていたのか、それが今ようやくわかった気がします。 自殺、という重い課題でありますが、ぜひ多くの方に知っていただきたい一冊。特に、臨床心理を目指している方には読んでもらいたいです。2013/05/08

らんらん

0
喜びを感じても長く続かず、また次の喜びを得るまでが苦痛に感じるのは誰にでも起こりえる。苦痛の度合いで、アーサーのように一線を超えるかは紙一重な気がした。2023/06/27

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