出版社内容情報
◇ 解 説 ◇
折檻や躾が親の愛の証しであった時代には児童虐待の存在は明かにならなかった。わが国でも関連の法律が制定されつつあるが、性的虐待についてはまだ実態を見ることに抵抗がある。本書は児童期性的虐待の発見者で被害女性の治療の先駆となった著者の画期的書である。
◇ 目 次 ◇
Ⅰ 近親姦の秘密
1 よくある事件
2 近親姦は有害か
3 責任の問題
4 父親の支配
Ⅱ 娘たちの人生
5 近親姦を犯す父親とその家族
6 娘たちの後遺症
7 誘惑的な父親とその家族
Ⅲ 秘密を破ること
8 秘密を打ち明けることによる危機
9 家族の再建
10 刑事訴訟
11 被害者の治療
12 性的虐待の防止
補遺 あれからの二十年
付録 近親姦法令集
解説 児童期性的虐待の研究と治療に関する日本の現状
◇ 著 者 ◇
Judith Lewis Herman|1968年ハーヴァード大学医学部卒業。医学博士。ハーヴァード大学医学部精神科臨床準教授。マサチューセッツ洲ケンブリッジ病院VOV(暴力被害者)プログラム訓練主任。本書で1981年にC・ライト・ミルズ賞受賞。他に『心的外傷と回復』(中井久夫訳・みすず書房刊)で1994年マンフレッド・S・ガットマッカー賞受賞。
◇ 訳 者 ◇
さいとうさとる|慶應義塾大学医学部卒業。医学博士。現在家族機能研究所代表。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
北白川にゃんこ
3
父娘近親姦は一番力に従属させる関係だからヤバイ。特にアメリカ白人に多いから力こそパワーを感じてヤバイ。母を憎むようになるのもヤバイ。その後の後遺症もヤバイ。勉強になる。2019/06/12
Momoko Nishikawa
2
なかなか怖い本だった。 こんなことをたくさんの女性が乗り越えてきたと思うと、感動する。2018/03/07
玄澤 さちの
1
もう一回読み直す。頑張ってます。2016/07/10
さちの
0
とても重たい内容。我が身にも起きたことだけど、あってはならないこと。サバイバー達のコメントが痛かった。2016/07/10