アーリアンとは何か―その虚構と真実

アーリアンとは何か―その虚構と真実

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19X14cm
  • 商品コード 9784409510223
  • NDC分類 389.3
  • Cコード C1022

内容説明

西洋人の祖先であるアーリアンが、古代ギリシア・ローマ、古代ペルシア、インドの輝かしい文化のすべてを作った―こうした「アーリアン学説」に対して今日少なからぬ疑問が投げかけられている。本書は、アーリアンのインド侵入やアーリアン人種概念の再検討から、イギリスの植民地支配と本質的に関わっているこの学説の虚構性を衝き、その有力な根拠をなしていたリグ・ヴェーダの歴史的・文化的解釈に踏みこんでアーリアンとは何かを追究したユニークな書。

目次

第1章 植民地文化工作
第2章 古典翻訳の魔術
第3章 代表的思想家の意見
第4章 即物的解釈と哲学的解釈
第5章 西欧的発想とインド的発想
第6章 日本の学問の偏向
第7章 人種的検討
第8章 アーリアンの原住地
第9章 ヴェーダとアヴェスタの世界

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

8
インド本国のヒンドゥー右派の「アーリヤ人仮説」批判を全面的に紹介する、1990年初版の本。30年後の現在、この仮説は、東洋学の自己批判、自浄作用により、洗練され、より穏当なものへとすでに修正済み。このことを知らない読者は、自身の良識とやさしさという美徳のゆえに、やすやすと扇動されるだろう。そして、アーリヤ・サマージの文献学を、「インド・ナショナリズムによる勇み足とも思われる主張もあったが」というごく軽い程度の留保で、全面的に採用してしまう思想上の不穏当さは、インド事情に暗い読者には、決して気づかれまい。2021/01/25

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