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精神分析と現実界―フロイト/ラカンの根本問題

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  • サイズ A5判/ページ数 268p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784409340356
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C3011

内容説明

現実界、象徴界、シニフィアン、対象a、死の欲動…。フロイト/ラカン精神分析の基礎をなす諸問題の精密きわまる読解。『夢解釈』から100年余り、精神分析の真の開始を告げる本格的論考の誕生。

目次

1 シニフィアンの論理と対象a(精神分析の反メタ言語論―マホーニィ、ラカン、フロイト;V、F、a;欲望の対象と原因)
2 決定論の彼岸(精神分析は偶然をどう考えるか;夢と覚醒のあいだ―テュケーについて)
3 身体と欲動(精神分析的身体論の基礎―フロイトにおける二、三の問題圏;死の欲動についてフロイトはなにを語ったか―タナトス問題系の構築に向けて)
4 Et caetera(ロラン・バルトの見えない同性愛―「母の法」についての覚え書き;質料と偶然―アルチュセールからアリストテレスへのひとつの遡行)

著者等紹介

立木康介[ツイキコウスケ]
1968年、東京生まれ。1992年、京都大学文学士。1994年、京都大学教育学修士。1994~1998年、パリ第8大学精神分析学科留学(1994~1996年、フランス政府給費留学生)。1999年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程満期退学。同年8月より、同研究科助手。2001年、パリ第8大学精神分析学博士(Docteur en psychanalyse)。2007年4月より、京都大学人文科学研究所准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

18
精神分析の思考はどこまでも怪物的なものだ。つまりその思考の中心にある概念が、境界概念として機能することによって、実践としての精神分析にその外をとり込ませるようにできているのだ。たとえば無意識や欲動のような概念は、「心的なものと身体的なものものの境界概念」なだけではなく、精神分析とその外の境界概念でもある。本書は、フロイトとラカンにあくまで忠実なスタンスで書かれたものだが、(フロイトとラカンそのひとのテクストを除いて)精神分析がその外に開かれた思考であることを再確認させてくれる、稀有な著作であると言える。2017/08/28

またの名

14
今でこそ良書が続々出てるラカン本だけど当時は画期的著作。精神分析の基本概念を改めて検討し、大文字の他者はシニフィアンの全体集合なのでそれを外部から指して真理性をメタ的に保証するシニフィアンはないという他者の中の欠如の確認から、この欠如と主体の欠如の重なる場にやってくる対象aは論理学的に真理値が偽ながらもファルス的に機能するシニフィアン(「女は女ではない」は論理的に偽だが言葉として成立)の彼岸に到来する等と議論を進めていく。超自我という道徳的審級は死の欲動と根が同じ故に道徳は暴力を裁けないとか、キレる演繹。2019/10/15

いちもく

0
第II部ではすげー大事なことが言われてる2022/05/10

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