出版社内容情報
「国家の言うままにならぬという記憶」を分かちもつために。話題になった『占領と平和』(青土社)に続く気鋭の著者による第二論集。
内容説明
戦後日本の社会運動・市民運動は敗北の歴史であったかもしれない。しかし、そのさなかにも、強大な権力への様々な抵抗と、運動における人々の創造的つながりは確かに存在した。地球規模で亢進する軍事化とネオリベラリズムに抗うために、そして「もうひとつの社会」を構想するために、抵抗の記憶と痕跡をたどること。「国家の言うままにならぬという記憶」を分かちもつコミュニティの方へ…。著者初の同時代史論にして、注目の第二論集。
目次
“戦後”そして歴史に向き合うことの意味は何か
1 軍事化に抗する戦後経験(軍事化・抵抗・ナショナリズム―砂川闘争五〇年から考える;世界大の戦争機械に抗して―基地闘争の変容と持続 ほか)
2 「加害」と「被害」の論理(靖国問題と「戦争被害者」の思想―Not in our names!;学徒兵体験の意味するもの―『きけわだつみのこえ』を読む ほか)
3 ネオリベラリズムの同時代史(「戦後」と「戦中」の間―自己史的九〇年代論;ポピュリズムの中の「市民」)
4 憲法と反戦平和―「戦後六〇年」の再審(「普通の国」史観と戦後―自由主義史観について;「普通の国」への抵抗 ほか)
希望の同時代史のために―人々の経験と「つながり」の力へのリテラシー
著者等紹介
道場親信[ミチバチカノブ]
1967年生。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学。現在、大学非常勤講師。日本社会科学史/社会運動論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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