深淵の色は 佐川幸義伝

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408537313
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大東流合気柔術の達人が弟子に伝えた神技の奥義とは。剣豪小説の第一人者・津本陽が武術の深淵に挑んだ評伝にして渾身の遺作。

内容説明

神技の深淵へ。大東流合気武術を極めた天才武術家の生涯と弟子たちが見た素顔―武道小説の第一人者・津本陽、渾身の遺作。人生を切りひらく達人の教え。

目次

第1章 ちいさな閃き
第2章 疾風の打ちこみ
第3章 ふしぎな機縁
第4章 師弟のつながり
第5章 言葉のない会話
第6章 理と気
第7章 佐川合気活法の神髄
第8章 武田惣角先生の足跡
第9章 先生の息子さん
第10章 秘密の世界

著者等紹介

津本陽[ツモトヨウ]
1929年和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年に『深重の海』で直木賞受賞。95年『夢のまた夢』で吉川英治文学賞、2005年菊池寛賞受賞。1997年に紫綬褒章を、2003年には旭日小綬章を受章。剣道三段、抜刀道五段で武術全般に造詣が深く、剣豪小説をはじめ多くの武道小説を執筆。18年5月急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シャコタンブルー

18
津本さんの遺作であり「孤塁の名人」に続いての佐川幸義さんに関する2作目の本となった。一人の作家が同じ人物を2度書くということは稀有なことだと思う。それだけ衝撃的な出会いであった不世出の天才の事を後世に残したかったのかも知れない。佐川さんが「体の合気」を70歳代で会得してからは、門人が稽古着の端を掴んだだけで3メートルも吹っ飛ばされたり、丸めた新聞紙の端を持っただけでも数メートルも飛ばされてしまう様子が描かれている。正に神技であり、驚愕の連続の内容であった。この神秘の合気は後世に継承して欲しいと願った。2018/12/16

けんけんだ

12
大東流合気柔術を極めた佐川幸義という方の話。合気道をやっていたがホントに実戦で使えるのか、と思っていた者として、非常にしっくりきた。気の流れというより理論的にどうすれば技が効くのか考え身体を鍛え修行を一生続けるのだそうです。過去は強かったではなく今も努力を続けないとダメなんだそうです。合気という意味が少しだけわかりました。2022/05/22

Book Lover Mr.Garakuta

9
図書館本:津本陽さんの作品なので、お借りして読む。初めて読む人物伝で、こんな達人もいたんだなと思うと心がわき踊り、日本も捨てたものじゃないと思った。2019/02/24

ソウ

5
大東流合気柔術?武田惣角?中学生の頃に読んだ漫画『拳児』に出てたよな。読んでびっくり、佐川幸義氏は『拳児』で、惣角の高弟生ける伝説として(名前を変えて)登場してたではないですか!!すっかり忘れてた。こ、これは、ホンマにヤバイ!常人のはるか高次の世界を生きていたであろう佐川氏が見た深淵の色は?直にその鼓動や息吹を感じられた門人・筆者は幸運。2019/02/28

田中峰和

5
剣豪小説で著名な著者も門人として尊敬する佐川幸義の伝記。95歳で亡くなる前日まで技を仕えた佐川先生は、作家として亡くなる89歳の直前に本作を完成させた津本陽の執念に通ずる。筑波大の名誉教授で世界的な数学者の木村達男を始め、門人には博士課程修了のインテリが多いのも佐川氏の特長。小柄な老人が大男をきりきり舞いさせる噂を疑い、その技を目の当たりにして門人になる例も多い。武道家、格闘家であれば素人以上に疑うだろうが、その人柄に触れて一層心酔するという。70歳で新たな合気を発見し継承者を求めたが叶わぬ夢となった。2019/01/17

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