草雲雀

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408536743
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ひとはひとりでは 生きていけませぬ――
秘太刀「磯之波」は人の濁った心を一刀両断する!
愛する者の望みを叶えるため剣を抜いた男の運命は!?

デビュー10年。練達の著者が放つ時代エンターテインメント!!
最高の感動がここに!

りり、りり、りり。草雲雀は一晩中、恋の歌を唄う――媛野藩の若き藩士、栗屋清吾は風采の上がらぬ三男坊だが、剣はめっぽう腕が立つ。女中のみつと深い仲になり妻とするが、家長の長兄には認められていない。そんなとき、道場仲間の山倉伊八郎から自分の用心棒になるよう頼まれる。伊八郎は実父の後を継ぎ、藩の筆頭家老になるには清吾の剣の技が必要だという。「子どもを持ちたい」というみつの願いに応えるために申し出を引き受けたものの、伊八郎の出世を阻もうとする敵からの刺客が次々と襲い掛かり……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪風のねこ@(=´ω`=)

123
草雲雀とは蟋蟀の一種であって鳥では無い。知らんかった(いや表紙絵に描かれているだろう)閑話休題。娯楽大作寄りで構成も巧く読み易い。草雲雀が精吾と重なるんだよねぇ。羽音が居合いの鍔鳴りと被る様で。この点、あおなり道場始末に趣が似ている。四郎兵衛の亡くなった女房も草雲雀を愛でていたんだなと思う。昇平め精吾の覚悟を知って小萩と契ったなとも判る。しほは無念であったろうな。想いが通じるもの通じないもの様々な恋情が絡み合ってその合間に政と殺陣が挟まる感じ。ただ妾に手を出し過ぎな感はある(苦笑)2018/01/30

それいゆ

74
いつもと同じ葉室作品でした。読み終わった後の気分は爽快です。でも最後があまりにもあっけなく終わり、これでは軽すぎます。深い闇の中から苦労した挙句に光明を見出すことができたという結末にしてほしかったです。2015/10/29

Lara

73
山倉伊八郎が家老になるにあたり、同じ道場に通う栗屋清吾と二人で、困難を乗り切って行く物語。頼りなさそうだが、剣術の腕は確かな清吾と、妻みつとの夫婦愛が、なんとも真っ直ぐで、純朴で、純粋。最後、みつが白木屋の主人と再婚させられる想定外の展開には、驚かされた。その後、伊八郎にけしかけられて、みつを取り戻しに行く雄姿は、一番の盛り上がり!すっきりしました。楽しめました。2020/03/05

starbro

73
図書館の予約に出遅れて、ようやく読めました。葉室麟の作品は新作中心に読んでいます。多作なのでワンパターンになりつつありますが、本作は比較的新しい展開で楽しめました。爽やかなラヴ・ストーリーで読後感も悪くありません。もう少し執筆量を減らして、質を上げていただきたい気もしますが・・・2016/01/09

keiトモニ

35
“まあそう言うな。虎穴に入らずんば虎子を得ずと…そう思うなら、お主自身で行けばよいではないか”…清吾は私みたいな小物。腕はありましょうが、根性がない、武士の胆力不足でやや阿呆ですね。“梶尾様はわしを密夫にしたいのだ。生まれた子はいずれ頭領になるのだ”伊八郎さん、これ案外いい話じゃないのか。私なんか器は国東武左衛門でなく、それこそ蒲柳の質で雲中白鶴です。人品骨柄もろに表しておる…。みつ殿、よく耐えました。見事です。武士の妻、合格!しかし藩主大久保眞秀のような馬鹿殿でもお国はもつか…。伊八郎の胆力は認めます。2016/01/26

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