霧の城

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  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408535951
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

武田軍に攻められ、落城寸前の美濃・岩村城。元城主の妻として、城を守るおつやの方に敵の大将・秋山善右衛門から一通の書状が届けられた。そこには和議の条件として、おつやと夫婦になりたいという驚きの申し出が―著者渾身の歴史時代長編。

著者等紹介

岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年岐阜県生まれ。一橋大学卒業後、会社勤務を経て、96年『一所懸命』でデビュー。2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第一〇回松本清張賞、08年に『清佑、ただいま在庄』で第一四回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

72
ここ最近、おつやの方が脇役として登場する作品を何作か読んでいて気になる存在でした。彼女がメインの作品を読みたいと思っていたので出会えて良かったです。善右衛門と心を通わせていく過程から、その行き着く先を思うと切ない気持ちになりました。待望の妊娠をした矢先にこんな運命が待っているとは!分かっていたことだけど、悲しいです。2020/01/18

ねむねむあくび♪

66
図書館の本。お初の作家さん。悲しい運命の結末を、巧みにまとめられていて読みやすかったです。今度は、この作家さんの明るいユニークな作品を読んでみようと思いました。2016/06/04

藤枝梅安

32
武田信玄の家臣・秋山善右衛門は織田信長の勢力との境界である岩村城の攻略を任される。城主の未亡人との婚礼という奇策を講じて、城に入り、これを治めることとなる。武田軍の趨勢がそのままこの城の興亡に繋がるという不安定な状況を打開すべく、次々と策を練る善右衛門。その根底にあったのは、妻への純粋な思慕であった。これまでのこの作家の作品とは一味違う、武士の純愛を描いた作品。悲しい最期を遂げる戦国武将とその妻の潔い生き方に胸を打たれる。次に読む「冬姫」も同じ時期を描いた作品。二人の作家の視点と文体の違いを楽しもう。2012/02/25

maito/まいと

20
城を奪い、城主の未亡人をも手に入れた武田家の知将・秋山善右衛門と、その未亡人おつやの物語。史実上では城攻略に伴う戦利品として妻にされたという伝えられ方をされているおつや(そもそも妻に迎えたこと事態がフィクションとの説も)、この物語では2人のラブストーリーとして、次第に想いあっていく二人の関係の変化がやわらかく描かれている。歴史小説ではあるがそれほど構えることなく読み進められるが、(史実どおりとはいえ)物語は残酷な結末を迎える。戦国の無常に引き離される救いなき幕引きに、しばし言葉を忘れました・・・2012/02/15

キリン

12
今年2回岩村へ行ってきました。岩村城の歴史やいわれはあさーく知ってたけど、この本を読んで勉強になりました。大河ドラマも、直虎じゃなくってこっちをやれば、ドラマチックになるような気がするんだけどな~。2016/12/29

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