蝦夷拾遺・たば風

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408534732
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

幕末維新の激動期、蝦夷地に生きる女の情愛を描く珠玉の時代ロマン。充実期の著者が郷里北海道を舞台に綴った力作の短編六編を収録。

著者等紹介

宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年北海道函館市生まれ。函館大谷女子短期大学卒業。1995年「幻の声」でオール読物新人賞を受賞。2000年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞を、翌2001年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞
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感想・レビュー

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じいじ

89
作者・宇江佐さんのやさしさが伝わってきます。春の暖かな陽ざしの中にいるような読み心地の6短篇。表題作【たば風】は、許嫁の菩提寺の墓前で、将来を誓い合う若い二人に突然思いもよらぬ悲報が…。武家社会の跡目相続争いの物語。私は【恋文】がとても好かった。町屋の娘と武士の結婚ををテーマにした、現代にも当てはまりそうなお話。夫の情がなくとも子は孕む、4人の子宝に恵まれます。末息子の元服を機に、妻は離縁を決意。その息子の妙案が、両親の離婚の危機を救います。母子の思い遣りが心に沁みる物語です。 2021/04/11

KEI

28
著者の故郷である函館や松前藩の幕末を舞台にした表題作を含む6篇。「たば風」とは、蝦夷・松前藩のある土地に強い風でまるで束になって吹き付けるとの事。どの短編史実に基づいる。特にお気に入りは「たば風」許婚と結ばれる事も出来ず まなが哀れでもあり、まなを助けた伝十朗も哀れだった。「恋文」末息子の元服を機に離縁しようとする母に夫に恋文を書く事を促す末息子の機転で翻意する。どの話もたば風が吹き抜ける様な切ない話だった。2023/04/26

さなごん

22
「たば風」結ばれなかった思い。「恋文」自分の気持ちを言葉にしてみる。伝えてみる。「錦衣帰郷」徳内の話。別の作品でもあったよね。「柄杓星」夕映えと似てる?「血脈桜」乙女たちがかなしい。「黒百合」維新の激動に振り回されてる。二人が逃げきれてほしい。2015/12/28

蜻蛉切

7
久々の宇江佐作品。 長いこと積読状態であった。 蝦夷・松前藩が舞台(江戸が舞台のものある)の短編作品集である。 個々の場面ごとでは、なかなかに味わいがあるのだが、作品のサゲの部分が、どうもなんと云うか「尻切れとんぼ」な感じで、著者独特の、あとを引く様な余韻がなかったように感じた。 そこここに、「宇江佐色」はあるのだけどなぁ・・・。 著者の連作短編や長編に比べると、やはり読み手としては「満足」とはいかなかった。 2017/11/16

Mari T

3
幕末の頃のお話。 大変だったんだな、と思う。 蝦夷を向いているけど、特に舞台のわけではない。 2018/01/29

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