内容説明
「私は数学は苦手。仕事も営業系サラリーマンだし、ちょっとはエクセルもできるから数学は必要ない」と思っている人も多いのではないでしょうか。でも現実にある数字の読みこなし方を知っている人とそうでない人では、ビジネスの成否にもはっきりと差が出てくるのは事実。表計算ソフトはあくまでも道具です。その背景にある統計の解析術こそが大切なのです。本書では中学・高校レベルの数学で理解できるように「統計と確率」をわかりやすく解説します。
目次
第1章 統計・確率はどう使う?(正規分布までの近道)(統計と確率は何の役に立つのか?;使える平均・平均値はどんなもの? ほか)
第2章 確率はどう使う?(損をしないために)(確率の基本的な考え方;もっとも簡単な確率(コインとサイコロとトランプ) ほか)
第3章 確率分布は計算を楽にする(もっとも簡単な確率分布;統計と確率における平均と分散はどう違う? ほか)
第4章 ビジネスに本当に必要な統計解析(ビジュアルでの傾向分析に最適なツール;相関係数はどう使う? ほか)
第5章 ウソも見破る推定・検定のテクニック(データの中身の違いにだまされるな;グラフによくあるウソ ほか)
著者等紹介
京極一樹[キョウゴクカズキ]
東京大学理学部物理学科卒。サラリーマンを経た後、理工学関係の実用書籍の編集や執筆を長年にわたって行ってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
16
本当の使い道は、万人がどう見ても普遍な計算結果だが、帰納で納得したいのは人の性。計算や理解はまだまだ修行が必要だが、思考の大本は理解できたと思う。数字は嘘をつかないが、使う人間は数字で嘘をつく。2021/08/22
kiki
7
単なる勘で物事を決めるのは損。そんな時には確率論を使ってもう少し精度の高い勘で物事を決定しよう。サンプルデータが沢山又はある程度均質なものの場合は正規分布を前提として良いが、そうでない場合は確率分布を使い分けよう。失敗の回数を考える幾何分布、成功と失敗の回数を考える負の二項分布、まれに起こる事象の平均を考えるポアソン分布。例えば、負の二項分布を用いれば、セールスの交渉の勝率が2割の人のノルマが1ヶ月当たり商品10個である場合、ノルマ消化は何件目の場合にどのくらいの確率かを導き出せる。2017/04/16
山田案稜
4
「統計・確率のほんとうの使い道」というタイトルですが、実践的な使い方と言うよりは、教科書的な使い方と、数式も含めた丁寧な解説がされています。数式にアレルギーのある方には結構厳しいかもしれませんが、高校数学をきっちり勉強している方には、この著書は入り口としてよいのではと思います。2013/05/05
saboten130
4
統計よりも確率について書かれた本。他を読んでまた戻ってこよう。2013/04/02
Meistersinger
4
流石に内容を完全に憶えるのは無理だから、「どんなケースで使えるか」だけ頭に入れておくべきか。2012/07/26