じっぴコンパクト新書<br> 本当はこんなに面白い「おくのほそ道」―おくのほそ道はRPGだった!

電子版価格
¥660
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

じっぴコンパクト新書
本当はこんなに面白い「おくのほそ道」―おくのほそ道はRPGだった!

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784408331096
  • NDC分類 915.5
  • Cコード C0276

出版社内容情報

重大な使命を受け旅に出た松尾芭蕉。死、中有、再生、鎮魂のステージからなる壮大な旅の物語は、現代のRPGそのものだった!中学・高校で、だれもが触れる、松尾芭蕉の不朽の名作『おくのほそ道』。でもこの物語、実は当時の門人たちがゲーム感覚で楽しみながら読んでいた、今で言うロールプレイングゲームのようなもの。当時の流行芸能であり、知識人の常識でもあった「能」をキーワードに読み解いてみると、その実態が見えてくる。コスプレあり、ジョブチェンジあり、パラレル・ワールドあり。本当はとんでもなくユニークで、パロディのような内容が満載だった!



【内田樹氏推薦】

芭蕉は現実の空間を踏破しながら、同時に物語の中も旅します。死者たちのための物語です。『おくのほそ道』は旅日記であると同時に、芭蕉と死者たちのあいだのひそやかな対話の記録です。その対話の聴き手として安田登さんほど適任の人を僕は思いつきません。



【目次】

序章:RPGとして読むおくのほそ道

パラレル・ワールド移行スイッチを探せ! 攻略本は「能」!



第1章:死出の旅 壮大なミッションに向けて、過去の自分を捨てる旅

――ファーストステージ  深川~日光



第2章:中有の旅 死と生の狭間で生活エネルギーを回復する旅

――セカンドステージ  那須~遊行柳



第3章:再生の旅 鎮魂者へと生まれ変わっていく旅

――サードステージ  白河~しのぶの里



第4章:鎮魂の旅 PRAT1 与えられたミッションを遂行していく旅・前編

――ファイナルステージ(1)   飯塚~末の松山



第5章:鎮魂の旅 PRAT2 与えられたミッションを遂行していく旅・後編

――ファイナルステージ(2)   塩竃神社~平泉



あとがき

参考文献

安田 登[ヤスダノボル]
著・文・その他

内容説明

中学・高校で、だれもが触れる、松尾芭蕉の不朽の名作『おくのほそ道』。でもこの物語、実は当時の門人たちがゲーム感覚で楽しみながら読んでいた、今でいうロールプレイングゲームのようなものだった。当時の流行芸能であり、知識人の常識でもあった「能」をキーワードに読み解いてみると、その実態が見えてくる。コスプレあり、ジョブチェンジあり、パラレル・ワールドあり。本当は面白い『おくのほそ道』の世界をご紹介しましょう。

目次

序章 RPGとして読むおくのほそ道―パラレル・ワールド移行スイッチを探せ!攻略本は「能」!
第1章 死出の旅―ファーストステージ深川~日光 壮大なミッションに向けて、過去の自分を捨てる旅
第2章 中有の旅―セカンドステージ日光~白河 死と生の狭間で生活エネルギーを回復する旅
第3章 再生の旅―サードステージ白河~飯塚 鎮魂者へと生まれ変わっていく旅
第4章 鎮魂の旅PART1―ファイナルステージ(1)飯塚~末の松山 与えられたミッションを遂行していく旅・前編
第5章 鎮魂の旅PART2―ファイナルステージ(2)塩竈神社~平泉 与えられたミッションを遂行していく旅・後編

著者等紹介

安田登[ヤスダノボル]
1956年生まれ。能楽師、ワキ方、下掛宝生流。大学時代に中国古代哲学を学び、20代前半に漢和辞典の執筆に携わるほか、ゲーム攻略本の制作なども手がける。能のメソッドを使った朗読・群読の公演や指導も行い、東京、東江寺で論語と謡曲を中心とした寺子屋「遊学塾」を開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

非日常口

15
ネット上にアバターをおき、スマホの画面を乱打することは普通で、なぜか目に見えるツールを介さずパラレルワールドに飛ぶと精神病扱いされる。が、元来日本人は共感覚性を保持してきた。否、そもそも感覚器官を五つに分けたのが問題だ。島国日本は篳篥というデジタルな五線譜にのる前のオーボエの原型を留めたのに似ている。本書は歌枕というイマ/ムカシの境界を紛らかす呪文を携え、怨霊義経を鎮めるためにジョブチェンジしながら旅をした芭蕉(西行コスプレ)の物語だ。奥の細道の読者は連句なるRPGで共に世界を旅する。日本に切り込む一冊。2014/01/21

Kumisuke92

8
能楽師にしてゲーマーという著者ならではのおくの細道解説。西行の崇徳院鎮魂になぞらえての義経鎮魂の旅だったという視点が新しい。西行や東北を旅した貴族の貴種流離譚に思いを馳せ、時に夢幻想の世界にさまよいながら、クライマックスの平泉へ。芭蕉はよく泣くが涙こそが最高の鎮魂なのだそうだ。実は私もこの夏高館から衣川を眺め、繁栄する奥州藤原氏と義経一家の姿に涙する芭蕉と気持ちが重なる不思議な時間を過ごしていた。時空を越えた芭蕉の鎮魂が、義経の心を穏やかにしているのだということを、この本を読みながら再確認再実感している。2016/09/11

Yuji Hamano

7
芭蕉の歩いた奥の細道(とくに前半の深川から平泉)の旅を能楽師である著者がRPGゲームとして解説してくれている本。 逆説の日本史シリーズでも指摘があるように日本史理解には怨霊信仰が外せず、鎮魂の重要性を認識した上で読んだのが良かったのか、大変に面白かった。能では基本知識(霊、シテ、ワキ)が分っててこその奥の細道を解説されていくうちに能にも興味がわいて来た(映画の中の信長はいつも能を舞っているし)。 残念ながら自分には芭蕉の俳句とRPGの知識が精一杯で、西行、能、義経あたりの知識が乏しく課題を感じた。2014/02/15

ryo

7
今でこそ古典の授業とかででてくるからこっちも身構えて「勉強」してるからなぁ。当時の人が読むには、これまた今はちょっと硬いイメージであまり知らない、「能」のパロディ、じゃないな、能のオマージュというか、小ネタか散りばめられてて、それが面白い、能の知識混みで読んで楽しめる、っていう気軽に読めるお話だったのかな。2014/02/06

こばこ

5
「おくのほそ道がRPG?!指南書は能?!」と驚きながら手にとった。どういうふうに面白おかしく書かれているかと思うと、4つの区切りも理解できるしラスボスもいるし、それに能との関連性も顕著で、思ったよりしっかりしていた。私は「おくのほそ道」自体読んだことがないので、是非真偽はわかりませんが。ただ風流すぎて私の感覚ではどうにもよくわからない解釈もあった。(「兵どもが夢」) 義経一門・藤原一族の最期が書かれてあって、圧倒される思いだった。まったく知識のない私でもぼんやりと全容がつかめるようなわかりやすい本でした。2015/02/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7878269
  • ご注意事項