内容説明
国の誤った強制隔離政策と世間の差別と偏見のもとで、地獄の苦しみをなめてきた人たちの心の叫びを記録し、熊本地裁判決の画期的意義、たたかいをささえた日本共産党の姿を明らかにする。
目次
第1部 光を求めて扉を開かん(ハンセン病元患者が語る―国の控訴期限を前に;たたかって、自分の人生がよみがえった―国を控訴断念に追い込んで;手記・病苦と、この国に生まれた不幸二一世紀に残したくはなかった;手記・断種の辛さ老いて重く;人間回復の旗掲げて ほか)
第2部 国を断罪した熊本地裁判決から控訴断念まで(ハンセン病国賠訴訟・熊本地裁判決の意義;国は控訴せず全国解決を急げ(「しんぶん赤旗」主張)
控訴は新たな人権侵害“入園者が死ぬのを待つのか”
一日も解決をのばすのは許されない 国は控訴を断念し全面解決を
命がけの気迫が政府を動かした ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
24
らい予防法によるハンセン病患者の隔離政策は憲法違反だと断罪した「ハンセン病国家賠償請求訴訟」の熊本地裁判決に対して国が控訴を断念したことを機に出版された本です。(国が控訴断念を発表したのは2001年5月25日。)原告団や支援者が日本共産党員であり、記事の初出が「しんぶん赤旗」であることもあり、ハンセン病問題に日本共産党が果たした功績が強調されている内容なので、左翼アレルギーの人が読んだら鼻白むことが予想されますが、イデオロギーはさておき、日本共産党の取り組みと国の過ちはしっかり精査されるべきでしょう。2022/09/07