内容説明
アメリカの覇権とは、世界を自己の思惑通りのレジームにまとめ上げる組織力によって生み出されたものである。それは、具体的には米国内外の金融複合体の力に基づくものである。アメリカ社会は、ウォール街・米国財務省・世界銀行・IMFの「金融複合体」である。これら諸機関は相互に人事を交換し、タイアップしている。世銀やIMFの施策の実行部隊はほとんど米国金融機関のスタッフである。アメリカ資本主義の覇権を支えているのは、こうした「金融複合体」である。―気鋭の経済学者・本山美彦(京大教授)が放つ警告の書。
目次
序章 独り勝ちのアメリカ金融複合体
第1章 アジア経済を破壊した力
第2章 金融支援をめぐる日米の角逐
第3章 アメリカ金融複合体のパラダイム
第4章 高まる金融複合体への反発
終章 外資に売り渡される韓国の銀行