ルナティックガーデン

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ルナティックガーデン

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  • サイズ B6判/ページ数 380p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396633622
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

不気味な警告、少女誘拐、幽霊騒動、自殺未遂…若き女性園芸家が、立ちふさがる事件と謎に挑む、SFミステリーの傑作誕生。

著者等紹介

太田忠司[オオタタダシ]
1959年、名古屋市生まれ。1人6役の離れ業に挑んだ90年のデビュー作『僕の殺人』以来、本格ミステリの先端を走る氏は、ノン・ノベルの作家探偵霞田志郎や少年探偵狩野俊介、調査員藤森涼子ものなど、熱い感傷と意外性を併せ持つシリーズで、多くの読者を獲得している。近年は、“死者の最期の思いを読みとる能力者”、“予告探偵”や、“奇談蒐集家”など従来のミステリの枠を超えた独創性で、ホラーや幻想小説にも作風を広げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむー

53
以前から名前は見てたけれど作品を読んだのはこれが始めて。二十一世紀最高のミュージシャンと呼ばれたタッド・モリスの月の邸宅「オンルッカー・ハウス」に庭を作るために呼ばれた主人公エチカが、タッドとともに暮らす4人の老人の過去を知り、その傷と向き合う。そして月に隠された秘密とタッドが庭を作ろうとする理由とは。一見SFめいていて実際最後にはSF展開もあるのだけれど、むしろミステリ…いやほぼ日常系謎解きモノ。舞台や仕掛けには面白みがあるものの、全体に起伏にかけるのでサラリと流れてしまう感触。『可もなし不可もなし』2014/07/17

ちはや@灯れ松明の火

48
もう花が芽吹くことなどないと思っていた、あの人を失ってからは。近未来、プロムナードで地球と結ばれた月は荒涼たる隠遁所、抱えた痛みの重さに耐えきれずに故郷を去った老人たちの終の住処。朽ち果てる刻を待つだけだった日々を、鍵を掛けた心の扉をノックする音が変えていく。月を訪れた若き女性造園技師、土を耕すように埋もれた過去を掘り返し、光を当てるように見失った真実と向き合わせ、水を与えるように傷口を洗い流し、憩う場所を造るように癒していく。秘密の園に風を導いたメアリーのように。門を開いた庭を、虹の花が埋めていく。 2011/07/05

nyanco

48
月に向かう軌道エレベータの様子も、そして月面のオンルッカー・ハウス、心に傷を抱えた老人たち…設定がものすごく素敵で一気に引きこまれてしまいました。萩尾望都さんや竹宮恵子さんの描く70年代のコミックの世界のようですっかり魅了されてしまう。ちょっとおせっかいな渚が老人達の心の傷をほぐしていく過程も、とても良い。ただ、ラストの展開はう~~~ん、「月の声」の話でSFにしてしまう必要は無かったのでは…?それにやっぱりガーデンは完成させて欲しかった。恋愛フラグもこのままでは残念。続→2011/04/24

しょこら★

20
遠くない未来、人間は月に旅行―どころか暮らせるまでになっていた。 師の命により、月に庭を造ることになったエチカ。でも、依頼主からそこに住む人たちは、複雑な過去を抱えた偏屈ばかり。 簡単な謎解きと、老人たちの過去溶き。エチカの若さ故の単刀直入さとお節介さに冷や冷やさせられながらも、それのおかげで老人たちが心をひらいていくのが温かかった。でもせっかく月にお庭、なんて素敵な設定が、不思議な夢と物体と種により蔑ろになってガッカリ…。エチカと父や師との関係はさらりと撫でる程度で、どちらかを掘り下げてほしかった。2011/12/25

眠り猫@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

17
SFだけどヒューマンドラマ 懐かしの新井素子さんの作品をちょっと思い出しました ちょっとおせっかいな主人公のキャラとか、どこか謎が残る楊さんのキャラも良かったんだけど、なんか終わりが中途半端というかすっきりしないというか 結構好きな感じの作品だっただけに、なんとも残念2011/05/13

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