象と耳鳴り

象と耳鳴り

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  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784396631581
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「あたくし,象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄(せきねたかお)が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは,少女時代に英国で遭遇した,象による奇怪な殺人事件だった。だが婦人が去ったのち,多佳雄はその昔話の嘘を看破した。蝶ネクタイの店主が呟く彼女の真実。そしてこのささやかな挿話には,さらに意外な結末が待ち受けていた…。(表題作)ねじれた記憶,謎の中の謎,目眩(くるめ)く仕掛け,そして意表を衝く論理(ロジック)!ミステリ界注目の才能が紡ぎだした傑作本格推理コレクション!(祥伝社販売課大胡田オススメの一冊)今や完全に売れっ子作家の仲間入りをした恩田陸先生の出世作『六番目の小夜子』の登場人物たちが活躍する連作短編集(祥伝社販売課伊東オススメの一冊)関根多佳雄という元判事が主役。特に、給水塔・待合室の冒険・魔術師がお薦めかな?

内容説明

「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった。だが婦人が去ったのち、多佳雄はその昔話の嘘を看破した。蝶ネクタイの店主が呟く彼女の真実。そしてこのささやかな挿話には、さらに意外な結末が待ち受けていた…。(表題作)ねじれた記憶、謎の中の謎、目眩く仕掛け、そして意表を衝く論理!ミステリ界注目の才能が紡ぎだした傑作本格推理コレクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

88
時々、初夏になると「廃園」の惑わすような台詞が頭の中でうゎぁんと響くようになってくる。それが懐かしくなり、再読。再読すると言葉遊びに見えて論理的な推理モノがあって中々、楽しい。そして歳をとったからこそ、心に染み入る話もあり、同じ話の筈なのに新鮮でした。「曜変天目の夜」は後者であり、毒を使った者の心理に震えてしまう。「新・D坂の殺人事件」についてですが、今はもっと余裕がなくなっているのではないかしら?そして「給水塔」は未だに分からないからこそ、怖い。2019/05/08

だまだまこ

58
「六番目の小夜子」の関根秋の父親、関根多佳雄が主人公の短編集。「魔術師」はタマゴマジックで既読。日常に何食わぬ顔をして紛れ込む謎。答えはわかったような、わからないような。偶然のような、必然のような、そんな出来事が起こる。本当のことなんて誰にもわからないけど、可能性としての一つの解答にたどり着く。そんな恩田さんらしいミステリーで、好みのテイストだった。関根さんのような、頭脳明晰でかっこいい男性に憧れる。2019/11/17

たか

51
『六番目の小夜子』に登場した関根秋の父・多佳雄が主人公の短編集。秋は出てこないが、兄の春と姉の夏が出てくる。恩田さんがあとがきで『できるだけ変なものを集めた』と言ってるだけあって、不思議で奇妙な感覚に一抹の不安をスパイスした作品集となっている。 個人的には、春や夏が登場する『待合室の冒険』や『机上の論理』が関根一家の魅力が溢れていて好み。 NHKのテレビ版の印象が強く、関根父は探偵ではなく、元判事だったんだと改めて驚くことも…! 今度は、秋も含めて関根一家総出の物語を読んでみたい。C+評価2023/05/07

マク

22
短編集。ミステリーというほどでもないが不思議な世界観で面白かった。2020/08/31

山田太郎

19
代表作というか最高傑作とかいうのはないけど、どれもハズレがないのが、この作家のいいところなのかなと思った。2011/03/27

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