内容説明
“ソニー・ユナイテッド”と“サイロの破壊”初の外国人トップが断行した「二大改革」の本質とは―ストリンガーは、ソニーの何を変えるのか。アップルを追撃できるのか。「ストリンガー革命」は、ソニーの改革であるとともに、日本そのものの改革にも通じる。
目次
第1部 ハワード・ストリンガーは何者か―もはや外国人トップしかいない
第2部 総力戦を仕掛ける―3Dをめぐる攻防
第3部 サムスンに勝てるか―苦悩するテレビ
第4部 何を破壊したのか―瀬戸際の構造改革
第5部 「唯我独尊」からオープンへ―研究開発のジレンマ
第6部 ブランドの立て直し―マーケティングの世界戦略
第7部 市場の創造―「ウォークマン」と「リーダー」の逆襲
第8部 ハードとソフトの融合なるか―ネットビジネスは立ち上がるか
著者等紹介
片山修[カタヤマオサム]
愛知県名古屋市生まれ。経済ジャーナリスト、経営評論家、学習院女子大学客員教授。緻密な現場取材に支えられた企業経営論、組織論、人事論には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シバ
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ストリンガーは何かを変えただろうが、結局ソニーを復活させるどころか悪くさせたと思う。テレビ事業は毎年赤字を計上し、会社全体でも赤字を出し続けた。筆者は、日産のカルロス・ゴーン氏を良く思っていないようだが、彼は日産の業績を見事にV字回復させ結果を出した。だが、ストリンガーは、結果を出していないにも関わらず、4億円以上もの報酬を受け取っていた。少なくともストリンガーが、ソニーを復活させたとは絶対にいえない。2012/05/04
さと
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ストリンガー革命のキーワードは、「サイロの破壊」「ソニー・ユナイテッド」「ハードとソフトの融合」「ネットワーク化」「水平分業」「高速サプライチェーン」「オープン化」「スピードアップ」「セントラルオペレーション」「軽い組織」「ブレイク・ザ・ルール」「グローカライゼーション」。共通して言えるのは、世界的視点でスピードをもって行動すること。人であれ、企業であれ、それができたものが21世紀の市場で生き残れる。キーワードだけではなく、実行を伴ってこそだな。2012/01/29
ぱんぷきん
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株価を最安値に落としたということで歴代社長の中でも評価の低いストリンガー。しかしながら、本書を読むとそれまでのSONYの在り方を変え、土壌を整えることで、このあとに始まる平井期のリカーリングモデルの先鞭を付けていたことが見えてくる。むしろモノ作りが絶対視されるSONYで利益をあげるビジネスモデルの必要性を唱え、考え方を変えさせることに最も苦労したのがストリンガーだったのかもしれない。先入観があったために読み進めるのに時間がかかったが、読み終わったあとは認識が変わっていた。SONY本は時系列で読むと面白い。2020/07/18