エンバーマー―遺体衛生保全と死化粧のお仕事 心とご遺体を修復するために僕がしてきたこと

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784396613235
  • NDC分類 385.6
  • Cコード C0095

内容説明

新しい「葬儀」の「かたち」「おくる」とき、「おくられる」とき、最良の選択を探して。これは、ひとつんの「おくりかた」の提案です。

目次

第1章 なぜ僕が、この職業を選んだのか(子供のころ―育った環境;父の言葉「故人が乗った担架はしっかり持っていろ!」 ほか)
第2章 エンバーマー修行―アメリカでのご遺族・ご遺体(ダフニー葬儀社での毎日―アプレンティスシップ;「エンバーマーとして認められるのは、ごく一部の人間」 ほか)
第3章 帰国して―日本での日々、日本の課題(ひとつの決意とひとつの決断;感謝の気持ち ほか)
第4章 苦悩の中で支えてくれた人たち(碑文谷先生との出会い;『死化粧師』作者・三原ミツカズさん ほか)
第5章 ご遺族と故人にとって理想のお別れとは―僕が理想とする葬儀の形(もう本場と同じレベルに達した日本のエンバーミングのこれから;エンバーミングを「きっかけ」に―日本におけるグリーフサポートとは ほか)

著者等紹介

橋爪謙一郎[ハシズメケンイチロウ]
1967年3月、北海道生まれ。1991年、成城大学法学部法律学科卒業。「ぴあ株式会社」勤務を経て、フューネラルディレクターのライセンス取得のため1994年渡米し、ピッツバーグ葬儀科学大学入学。エンバーミングなどのアメリカの葬祭に関する専門教育を受け、1996年卒業。同年、フューネラルディレクター国家試験に合格。さらに同年、ジョン・F・ケネディ大学大学院に入学。グリーフケアに必要な心理学、コミュニケーションスキル、カウンセリングを中心とする教育を受け、1998年に修士号を取得。アメリカの葬儀社でアプレンティスの経験を積んだ後、2001年1月にカリフォルニア州エンバーマーを認定される。同年帰国。帰国後、冠婚葬祭についての専門教育を提供する「日本ヒューマンライフセレモニー専門学校」の副校長として、全体のカリキュラムの構築ならびにグリーフケアやコミュニケーションなどの教科を担当。2003年より、日本遺体衛生保全協会(IFSA)のスーパーバイザーとして東京・大阪のエンバーマー育成教育機関の立ち上げに参画。講師としてエンバーマー育成に従事する。2004年、有限会社ジーエスアイを起業。現在、同社の代表取締役として、エンバーミング事業およびグリーフケアをサービスの中心とする関連業者向けに、社員研修、講演活動を精力的に行なっている。2008年より一般向けの公開セミナーも行なっている。グリーフサポートおよびエンバーミング普及に関して、知識とアメリカでの実務経験を持つ、日本における第一人者である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

36
図書館本!エンバーミング…故人が病気や事故で失った、その人らしさや元の安らかな姿を取り戻すための処置であり、ご遺族が故人と、納得したお別れの時を送るための処置。…人はいつか必ず死ぬ。誰も避けられない現実。…心とご遺体を修復するエンバーマーになるための切っ掛け・試練・努力・思い・そして次世代を育てる者へと…。突然の死や無惨な最期の姿ほど悲しく辛いことはない。亡くした命は救えないが、エンバーマーの尊い仕事に、遺族の心は救われる。最期の時に振り回されずに、故人の大切な人生の思い出を取り戻せる。考えさせられる1冊2017/03/31

Humbaba

14
大切な人が亡くなった時には,何から手を付けて良いのかわからなくなる.そのため,思い浮かんだものから処理していこうとする.しかし,それによって本当に大切な別れをおざなりに済ませるはめに陥るかもしれない.それは,人生における大きな損失となる.2013/04/14

フクミミ

13
エンバーミング・・というと共産圏の偉大なる指導者を生前のままの姿で保存するというイメージだった。亡くなった方を送る時、見送る人達の為にも生前の良い状態に戻して差し上げるというのは、日本でもこれから当たり前になってほしい技術の一つだ。 エンバーミングの先進国アメリカに言葉も不自由なまま渡り、努力の末資格を取り、帰国後日本での普及に励んだ橋爪氏。 先駆者の人生を読書という形で知る事ができるのは喜ばしい限りだ。2016/03/12

Humbaba

6
最期の別れであるからこそ,きれいな姿にしてあげたい.死という重い事実と向き合うためには,周りからの助力が必要不可欠である.その一助としてエンバーミングがある.これを使うことで,外見を昔と同じような安らかなものにすることができる.そして,そのおかげで残された者は送り出すことに心残りが小さくなる.2010/11/13

のり

5
エンバーミングの主な目的①防腐②殺菌・消毒③修復・化粧。火葬中心の日本では、エンバーミングという選択肢を知らない人が多い。顔を見て、触れてお別れができなければ、気持ちの整理をつけるのは困難だと思いました。亡くなってから火葬まで、やることがたくさんあり、見送るまで悲しむ時間は皆無で、後から悲しみが襲ってくるものという認識でいましたが、時間をかけてゆっくり送ることもできるとわかりました。故人とご遺族の心の支えになりたいと願い、努力し続けてきた著者は本当に素晴らしい。エンバーマーの認知度が広まるよう願います。2015/11/14

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