内容説明
日本資本主義の本質とは!?江戸時代の二人の思想家、鈴木正三、石田梅岩を通して日本人の根元的労働観を探る。山本七平の代表的名著、待望の復刊。
目次
勤勉の哲学以前―日本的思想の成立とキリスト教の伝来
“肯定的革命”と治教一致―日本独自の秩序は、いかにして築かれたか
日本的思想の枠組―鈴木正三の時代と、その思想の出発点
鈴木正三と日本的資本主義の精神―仕事とは、すなわち仏行である
日本人の仕事観―正三は、「商」における利潤追求を、どう解釈したか
世法・仏法と正三―正三は、なぜ職業的宗教家を嫌悪したのか
正三・梅岩とその思想背景―その業績が、真に独創的といえる理由
石田梅岩の世界観―人間の本性、宇宙の本性
“理屈屋”梅岩の実践的日常倫理―その思想は、いかにして形成されたか
勤勉の哲学―梅岩が倹約をときつづけた理由
石門心学と後継者たち―梅岩没後の大衆化と変質
日本人の心学的科学観―それは、今日の日本人にいかに作用しているか
著者等紹介
山本七平[ヤマモトシチヘイ]
1921年、東京生まれ。42年、青山学院高商部卒。戦時中は砲兵少尉としてフィリピン戦線を転戦、マニラで捕虜となる。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携る。同書店から70年に発行した訳書『日本人とユダヤ人』(ベンダサン著)が大ベストセラーになり、世の中に衝撃を与えた。その後、多くの著書を刊行。日本の文化と社会を独自の手法で分析していく論考は、「山本学」と称され、いまなお広く読み継がれている。1991年、69歳で没す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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