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勤勉の哲学―日本人を動かす原理〈その2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 337p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784396500979
  • NDC分類 157.9
  • Cコード C0021

内容説明

日本資本主義の本質とは!?江戸時代の二人の思想家、鈴木正三、石田梅岩を通して日本人の根元的労働観を探る。山本七平の代表的名著、待望の復刊。

目次

勤勉の哲学以前―日本的思想の成立とキリスト教の伝来
“肯定的革命”と治教一致―日本独自の秩序は、いかにして築かれたか
日本的思想の枠組―鈴木正三の時代と、その思想の出発点
鈴木正三と日本的資本主義の精神―仕事とは、すなわち仏行である
日本人の仕事観―正三は、「商」における利潤追求を、どう解釈したか
世法・仏法と正三―正三は、なぜ職業的宗教家を嫌悪したのか
正三・梅岩とその思想背景―その業績が、真に独創的といえる理由
石田梅岩の世界観―人間の本性、宇宙の本性
“理屈屋”梅岩の実践的日常倫理―その思想は、いかにして形成されたか
勤勉の哲学―梅岩が倹約をときつづけた理由
石門心学と後継者たち―梅岩没後の大衆化と変質
日本人の心学的科学観―それは、今日の日本人にいかに作用しているか

著者等紹介

山本七平[ヤマモトシチヘイ]
1921年、東京生まれ。42年、青山学院高商部卒。戦時中は砲兵少尉としてフィリピン戦線を転戦、マニラで捕虜となる。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携る。同書店から70年に発行した訳書『日本人とユダヤ人』(ベンダサン著)が大ベストセラーになり、世の中に衝撃を与えた。その後、多くの著書を刊行。日本の文化と社会を独自の手法で分析していく論考は、「山本学」と称され、いまなお広く読み継がれている。1991年、69歳で没す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

38
この版には小室直樹の解説が無い。尚、異なる版の電子書籍にも小室の解説は無い。本書は冗長で文意が分かり辛い。前半が迂遠で、引用が多く、鈴木正三→石田梅岩への流れが正三の魅力を減退させている。小室の解説も、後継の本の梅岩→正三と順番を逆転させたのも、本書の問題点を改善するためのものだったのかも知れない。確かに正三の「成仏の方法=仕事」は終身雇用の、梅岩の「正直=倹約的な消費」はデフレマインドのエッセンスと理解してみると本書は深く、なるほどと思う部分もある。2023/03/01

isao_key

7
江戸初期の武士で後に禅僧となった鈴木正三と江戸中期の思想家で、石門心学と呼ばれる思想を説いた石田梅岩。二人の思想から現代に与えた影響を探る。性格は正三は豪放で句劇的・積極的、梅岩は細心で防御的・受動的だった。正三の「何の事業も皆仏行なり」で、世俗的行為すなわち、宗教的行為として一心不乱に働き、さらにその上、梅岩の消費の倫理で倹約と言う「世俗の中の禁欲」を強調すれば、否応なく資本は蓄積する。この場合梅岩が、消費の倫理を単なる個人倫理でなく一種の社会倫理まで発展させたことは、その後の日本に大きな影響を与えた。2016/08/14

platoon

0
嗚呼素晴しき哉日本宗 近世文が辛い 著者が巨人であることを再確認2013/04/08

Sosseki

0
日本人は思想でなく、「心学的世界」に動かされている、というのが趣旨か? 日本の三位一体は神儒仏の一致であるとか、日本の教育は「XXするな」を守れば自由にできるのではなく、「XXしろ」「XXしろ」とあれこれ言われるので、画一的な思考方法になるとか、日本の節約思想がピューリタリズムとほぼ一緒とか面白いことも書いてあったが、引用の原文の多さについていく読解力はなかった・・・。2011/10/18

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