内容説明
歴史上の戦争のほとんどは領土問題が発端である。記憶に新しいところでは、ロシアはクリミアを強引に併合し、中国は南沙諸島で周辺国ともめている。中東ではイスラエルとパレスチナの問題が泥沼化する中、シリアやイラクでISの問題が深刻化している。日本もまた、中国とは尖閣諸島、韓国とは竹島、そしてロシアとは北方領土の問題を抱えている。本書は、日本をはじめ、中国、ロシア、アメリカ、イギリスなど世界の主だった14の国を取り上げている。それぞれの国の領土の変遷と歴史を正しく理解することで、現在進行形の国際問題をより深く理解できるはずである。
目次
日本
韓国・朝鮮
中国
イスラム帝国・トルコ
イスラエル
ロシア
インド
イギリス
フランス
ドイツ
オランダ
スペイン
ポルトガル
アメリカ合衆国
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
1951年、滋賀県大津市に生まれる。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(経済産業省)に入省。韓国との窓口を務める北西アジア課長、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任、在籍中にフランスの国立行政学院(ENA)に留学。現在は徳島文理大学大学院教授を務めるほか、作家、評論家として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
18
各国の領土の変遷についてさらっとまとめています。読みやすい本ですが、様々な国に触れていますのでひとつひとつの国に関しては深みはやや足りないように感じました。2022/01/20
チューリップ
6
世界の領土がどう変わって来たかをざっくり説明した本。今読むとロシアとウクライナの部分はそこから悪化してしまったんだよなと色々考えてしまう。昔から戦争で土地を奪い合っているのが分かるんだけど、そこに住んでいる人の意志を無視して強い国が勝手に支配したり手に負えなくなってほっぽりだしてたり、いつの時代も人間って変わらないのかなと思える。韓国の書き文字がちゃんと定着したのが日本が統治するようになってからみたいなのが書いてあって、割と近代入ってからなのにびっくりした。2023/05/20
ティス@考える豚
3
教科書的な羅列の本。高校教育の世界史は基本的に『政治』の世界史と言えるがその『領土』版で違いない。本としての面白みには欠ける。2016/02/28
棚から一つ神
2
なるほど!しかし、欧州は王家、貴族が次々と絡んで訳わからん…。2021/03/22
Hiroki Nishizumi
2
教科書的な事実を羅列して、ちょこっと主観を添える。これがなかなか曲者で著者の主観が歴史的事実という裏付けはない。しかし読み続けると事実あるいは正論と勘違いする可能性が高い、というかそれを狙っているとしか思えない。変だなぁと思って著者の経歴をみたら見事な官僚。なるほど官僚はこうやって周囲を手なずけているんだな。歴史の勉強にならなくはないが、個人的には避けたい本。2016/03/27