内容説明
なぜ、イスラム世界は近代化が進まないのか?なぜ、民主主義が根付かないのか?なぜ、テロが止まらないのか?…イスラム世界を語らせれば右に出る者のいない碩学と、中東情勢に精通した外交評論家が、縦横無尽に語り尽くした名著が復刊!イスラム教の成り立ちから、その精神構造、行動原理にいたるまでを、明快に読み解きます。一読、日本人は彼らとどうやって付き合っていけばいいのかがわかる、好著!
目次
序章 イラスムを理解するための基礎知識―日本人には理解できない宗教法体制とは何か(イスラム世界を、どう区分けして考えるか;イラン革命の不思議 ほか)
第1章 マホメットとコーラン―イスラム教の成立と爆発的勢力伸長の謎(商人でもあったマホメットの特異性;コーランと新約聖書の違いとは ほか)
第2章 「宗教」が「国家」に優先する世界―イスラム社会に民主主義が根付かない理由(はたしてイスラムは「砂漠の宗教」か;サウド家の私有財産としてのサウジアラビア ほか)
第3章 イスラムの近代化は可能か―前途を暗示するレバノン、イランの失敗(イスラム教の聖典は宗教というより憲法;宗教国家が近代化をはかる矛盾 ほか)
第4章 イスラエル問題とアラブ人―うかがい知れぬ双方のホンネとタテマエ(荒涼たる地だったパレスチナへの、ユダヤ人の入植;あまりにも原理原則に走りすぎたシオニストたち ほか)
第5章 イラスム世界と日本―まったく異質の社会と、いかに付き合うべきか(「アジアは一つ」という大いなる誤解;百欲しいときに二百を要求する国際社会 ほか)
第6章 イスラム原理主義の台頭と、その行方―なぜ今になって、流れが変わったのか(テロの原因は、イラク戦争ではなかった;イスラム教の成立と、キリスト教との違い ほか)
著者等紹介
山本七平[ヤマモトシチヘイ]
1921年、東京生まれ。戦後、山本書店を設立し、聖書やユダヤ関係書籍の出版に携わる。別名で書いた『日本人とユダヤ人』が大ベストセラーに。独自の手法で日本と日本人を論じて著書多数。1991年、没
加瀬英明[カセヒデアキ]
1936年東京生まれ。外交評論家。慶應義塾大学、エール大学、コロンビア大学に学ぶ。77年より福田・中曽根内閣で首相特別顧問を務める。日本ペンクラブ理事、松下政経塾相談役などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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