感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
92
珍しくて面白い話が多かった。 日本で最初に走った蒸気機関車は台湾に現存! 戦前、日本は台東でコーヒー栽培をしていた!珈琲園という地名だけ残る。神としてまつられている日本人警官がいる! 戦後、蒋介石の軍事顧問として旧日本軍の将校たちが密かに台湾に(白団)。 日本語が特に原住民に残っている。白人のことを”あめりかじん”といったり。等々。2021/03/18
mazda
33
日清戦争後に割譲された台湾ですが、当初は統治に対する反発も多かったということです。統治していた間いろいろな建造物が建てられましたが、現地の台湾の方々はそれを壊したりすることなく、現在でもその姿を見ることができるようです。大震災のとき、多くの方が募金を募り日本を助けてくれたのが台湾でしたが、心の豊かな方々が多いんだろうな、と思います。これからも建造物を大切に保管してもらいつつ、両国の関係が長く良好であってほしいと思います。海外旅行は嫌いなのですが、台湾だけはどうしても行きたいな~。2014/12/19
イノ
18
GWに台湾へ行くことになり、親日でセブンイレブンがある位しか知らない程度なので台湾を歴史から知ろうと手に取った。 今も残る建造物が当時ではどんなことに使われていたか、 今はどう使われているか、有名な観光名所以外にも学校や駅 や人知れずひっそりと残っている石碑など多岐に渡る。 それだけにとどまらず現地に残った日本語も数多く紹介され 予想以上に台湾に生きている日本のが見て取れた。2018/05/02
ムカルナス
14
台湾に残る日本統治時代の建造物を訪ね歩き、当時を知る人に話を聞く台湾紀行。台湾の遺跡&建築ガイド、歴史読み物にもなっている。興味深かったのは戦後、蒋介石の国民党政権下で秘密裏に旧日本軍将校が白団という組織で軍人教育や軍事作戦の指導を行っていたこと。金門島での中共との戦闘においても陰で活躍したらしい。旧敵の蒋介石に何故?と思ったが、日本の敗戦後、蒋介石は中共に対抗するため旧日本軍をコントロール下におき利用、その後日本兵は捕虜にもや処刑にもならず無事復員できたので軍人たちは恩義に感じていたらしい。2017/09/18
健
13
2015年に台湾旅行をした際に日本統治時代の建物が数多く残され、現役で使われている施設もあることに感動を覚え、帰国後に購入したのに積読になっていた。読み始めたらあっという間に読めた。時々登場する現地の人がみんな優しいのも嬉しい。2009年執筆なので現時点でどの程度の建物、遺構が残っているかわからないが、それぞれに深いドラマが刻まれていて、再度台湾に行きたいという思いが強くなった。2020/12/23