内容説明
つねに疑うこと、「疑問」を発することから始まるのが、哲学だ。仕事に就かない若者、自殺志願者、ワーカホリック、「援交」少女…。いまの社会は、そういった人たちを「異常」と追いやり、疎外してきた。そして、「異常」な人が出るのは、社会の「異常」のせいと決めつけた。困ったことに、いまの私たちには、人生の難問題を一緒になって考えてくれる相手がいない。自分の頭だけで考えるから、自分を責めつづけるのではないだろうか。そこで、思い起こしてほしいのが、偉大な人生の先輩でもある、あの哲学者たちだ。彼らなら、簡単に片づけたりはしない。徹底的に「良識」を疑い、新たな解決法を示唆してくれるにちがいない。
目次
問1 「働きたくない!」は、いけませんか?―答える人・エピクロス先生
問2 一生独身・親と同居じゃ、ダメですか?―答える人・ヘーゲル先生
問3 仕事人間じゃ、ダメですか?―答える人・マルクス先生
問4 危険地域のボランティアは、いけませんか?―答える人・サルトル先生
問5 親子の仲が良すぎては、いけませんか?―答える人・ルソー先生
問6 専業主婦じゃ、いけませんか?―答える人・福沢諭吉先生
問7 女教授を目指しては、いけませんか?―答える人・ヒューム先生
問8 「援助交際」は、いけませんか?―答える人・ソクラテス先生
問9 ホームレスは、いけませんか?―答える人・キルケゴール先生
問10 自殺をしてはいけませんか?―答える人・ある哲学者
著者等紹介
鷲田小彌太[ワシダコヤタ]
1942年、札幌市生まれ。大阪大学文学部卒業。札幌大学教授として哲学・倫理学を教える。評論活動のほか、哲学書・人生書・時代小説評論などの執筆を精力的に行ない、啓蒙的著作の数々は世代を問わず強い支持を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うかんるり
さりー
Sleipnirie
Ecriture
シュラフ