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なぜ無責任な建築と都市をつくる社会が続くのか

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784395012046
  • NDC分類 518.8
  • Cコード C3052

出版社内容情報

まちづくりに関わる政策や制度にふれながら,官や企業主導のまちづくりの限界を語り,建築家の積極的な参加を呼びかける。

内容説明

都心の大規模再開発、かたや、地方市街地の空洞化。構造改革・規制緩和は、日本社会に何をもたらそうとしているのか。社会の動きや変化について建築という社会的な行為の視点から考え、この五年間につくられた政策や制度、社会の動き、身の回りで起きたことなどを振り返る。

目次

1 「個」なくして「公」はない(社会の一部しか反映できない建築家の仕事;狭小住宅に建築家の未来はない;夢を託されなくなった建築)
2 構造改革・規制緩和が建築と都市を変えている(構造改革・規制緩和は日本の均質化を進める;東京租界が景観を変えていく;PFIは建築とまちから個性を消していく;指定管理者制度の導入は中途半端な民間開放に終わった;東京「築地」をどう再開発する)
3 まちの活性化のために「個」ができること(建物を通り抜ける新しい経路が中心市街地を変える;「ゲイジュツ」ではまちづくりはできない;大きく変化する繁華街の景観のなかで個人店が消えていく;地域再生マネージャー三連敗で感じた公務員の資質;古い建物に価値を見出す意識がまちを豊かにする;地域資源の限界とエンジニアリングが開く可能性;銀座ショールームが東京と地方を結ぶ;スポーツクラブハウスが地域を活性化する;客室数を増やすことが観光地の活性化の決め手になる;冷めた郊外で宅地開発は続く)

著者等紹介

中崎隆司[ナカサキタカシ]
生活環境プロデューサー・建築ジャーナリスト。1952年、福岡県生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。生活環境(パッケージデザインから建築、まちづくり、都市計画まで)に関するプロジェクトの調査、企画、計画、設計などを総合的にプロデュースすること、建築・都市をテーマとした取材・執筆を職業としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

34
なぜ無責任な建築と都市をつくる社会が続くのか。中崎隆司先生の著書。都心への一極集中と地方の空洞化の問題はとても深刻であると思います。無責任だとか自分勝手だとか非難したり不平不満をぶつけたりしても何も解決しないのだから、ひとりひとりが真剣に考えて意見を言うことしかないのかな。2019/06/09

Humbaba

5
日本の都市の作りには,思想がないと言われている.それは確かに事実である.都心は過密と言われるほどに巨大建造物が出来ている一方で,地方では空洞化が懸念されている.規制を緩和したことで,都市の作りは変わるかもしれない.しかし,それが良い方向に進むかはまた別の問題である.2011/02/20

ine

3
最近近所の山が崩され、またもやショッピングモールができた。テナントはいつものドラッグストアやユニクロ、100均など。確かに利便性は高まったが、近隣住民がそこまで欲しがっていたものだろうか。画一的で効率化された商品が行儀よく並ぶのを見て、洗練されてるけど、どこか物足りなさを感じた。筆者は日本人が将来の夢や期待が見えなくなる中、開発者が30年で投資を回収できるように街を作っているからだという。官民でこんなのっぺらぼうの街づくりをして、果たして孤立孤独のない社会が訪れるのだろうか。2020/03/12

りっちー

1
都市や地方の抱える問題を、建築という視点で、自身の経験談も含めて考察している本。建築以外の様々な要素にも言及がある。友人に読ませたい本だ。2015/01/01

ぽをる

1
今のような行政や市場原理主義が主導の都市計画ではけして町並みはよくならない。住人の一人ひとりが、自分の街に誇りを持ち、伝統的建築が持つ美しさを自覚していかない限り、ポストモダニズムという化け物にこの国は汚染される。ポストモダニズムには革新性はあっても地域性はない。それは村野先生が100年近く前から言い続けてきたことだ。日本の建築家よ、目を醒ませ。2011/03/25

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