内容説明
建築空間と構造デザインが出合うところには、時代や場所、そこに携わった人たちによって、それぞれの物語が存在する。本書は、そうした空間と構造の交差点に立ち現れる幾通りもの「物語」によって織りなされている、空間デザインの入門書である。本書の「物語」を支える視点は何か。それは“歴史をめぐる視点”“人物をめぐる視点”“構造デザインをめぐる視点”“「発想から建設へ」をめぐる視点”“ストラクチュラル・アートをめぐる視点”。この五つの視点を軸に、空間構造の多様な展開とエンジニアの独創性、構造デザインの可能性やアーキテクトとエンジニアのコラボレーションについて語りながら、著者がこれまでに「考えたこと」「体験したこと」「教えてきたこと」を織りまぜ、「時間と空間」「文明と文化」の中で築きあげられてきた空間デザインの世界に迫る。
目次
空間と構造の交差点
古代文明の時代
石と木の時代
鉄の時代
20世紀―可能性への挑戦
独創の世界
つどいの空間
二つのベクトル
建築家のいないストラクチャー
構造形態
テクノロジーを進化させる
発想から建設へ
構造デザインの諸相
著者等紹介
斎藤公男[サイトウマサオ]
1938年群馬県に生まれる。1961年日本大学理工学部建築学科卒業。1963年日本大学大学院工学研究科修士課程建築工学専攻修了。1973年日本大学理工学部建築学科助教授。現在、同大学教授。工学博士。日本建築学会賞(業績部門:1986)、松井源吾賞(1993)、Tsuboi Award(1997)、Pioneer Award(2002)、BCS賞(1978、1991、2003)など
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