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スローネット―IT社会の新たなかたち

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784393333068
  • NDC分類 547.48
  • Cコード C0036

内容説明

ネット社会=ファスト、スローライフ=田舎暮らし、そんな風に思いこんでいませんか?ネット社会はほんとうは、もっとゆっくりでもいいんです。携帯もパソコンも捨てずに可能なスローなネットライフ、皆さんもいっしょに考えてみませんか。

目次

1 スローネットでいこう
2 いまIT分野で起きていること
3 フロンティア精神の表と裏
4 新たなサイバネティックス
5 ローカリズム礼賛
6 搾取される若者たち
7 情報社会の成熟のために

著者等紹介

西垣通[ニシガキトオル]
1948年東京生まれ。情報学者。東京大学工学部計数工学科卒業、日立製作所に入社。コンピュータ・ソフトの研究開発に携わる。その間、スタンフォード大学で客員研究員。その後、明治大学などを経て、東京大学大学院情報学環教授。工学博士。理系の知と文系の知を架橋する新しい情報学の構築をめざし続けている。著書に『デジタル・ナルシス』(岩波書店、第一三回サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

izw

7
時間の流れを速くする「ファストIT」と遅くする「スローIT」に区分したとき、スローITは「人間の行為における新体制をすたたび回復し、個別の時間を回復させるための情報技術」であり、「それがスローネット・ライフをもたらす」という。ファストITを批判し、機械主体ではなく人間中心に考え、ローカルを大切にするという考え方には多いに賛同するが、最後まで「スローIT」が何か、ということはぼんやりとしたままと感じる。2015/03/17

baboocon

7
「スローネット」という矛盾するようなタイトルに興味を惹かれて手にとった。ますます高速化がすすむインターネットを中心とするファストITに対し、ものごとの処理を現行より遅らせる能力をもつ情報技術をスローITと著者は呼ぶ。フランスの思想家ヴィリリオやマイクロソフトからGoogleやAppleといったアメリカのIT企業を産み出してきた「フロンティア精神」に触れながら、数理主義に基づくIT社会の行き着く先で、人間の存在が「機械的要素」とみなされてしまう恐れに警鐘を鳴らす。2011/07/07

まひる

4
歴史専攻→諸々→IT業界就職。内容密度は著者には及びもつかないけれど、ジャンルとしては著者と同様、文理の世界どちらも垣間見ることになった自分としては、感じていた違和感、拒絶感の正体がここにある!と、共感、納得、感謝、いろいろな思いが渦巻きました。「時間」「伝統」「地域」「身体」そして「死」。それに向きあう人間としての必然性を、止められないネット社会のなかで、どう確保していくか。こういう課題を考えてくれている人が居る、そのこと自体に勇気づけられました。 さて。自分はどうやって、スローネットを実現しようか。2011/08/17

qoop

4
タイトル(とタイトルロゴ)に惹かれて何となく手にした本書。表紙の印象からもっと柔らかい本かと思ったが、かなり硬派(ヴィリリオの〈速度〉を踏まえた命名とは!) でなかなか興味深い内容だった。2010/12/29

シロクマとーちゃん

2
ファストITが人間性を蝕んでいくという議論には非常に納得。かといって、スローITとはなんなのか?その辺がちとわかりにくい。またスローITとスローネットはイコールではないらしい。結局、ITの議論ではなく、文化の議論のようだ。グローバル化しない、地域に根ざした文化こそ大事だと言いたいようだ。昨日読んだ高野氏の『未来国家ブータン』はまさにスローネット満載の国だと思った。2017/12/30

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