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「結婚式教会」の誕生

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  • サイズ B6判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393332696
  • NDC分類 526.19
  • Cコード C0036

内容説明

郊外などに忽然とあらわれるゴージャスな大聖堂は、なぜこれほどまでに増えたのか。ヨーロッパの教会との様式比較、宗教・歴史から、日本人の性と結婚、ブライダル業界の戦略まで、ウエディング・チャペルを徹底的に考察。メイド・イン・ジャパンの愛の聖地。信者なきウエディング・チャペルから現代日本のファンタジーを明らかにする建築文化論。

目次

第1章 結婚式教会とは何か(先駆けはアメリカのウエディング・チャペル;女性とメディアのための建築 ほか)
第2章 祝祭のかたち―様式と比較(西洋の建築様式について;にっぽんのゴシックと古典主義 ほか)
第3章 いざ、「聖地巡礼」(名古屋の結婚式教会めぐり;東京で増える教会のようなもの ほか)
第4章 建築家と教会(城館と教会のキッチュ;日本における教会の受容 ほか)
第5章 起源から現在へ―結婚式の歴史と空間(軽井沢という聖地;長崎と単塔式教会 ほか)

著者等紹介

五十嵐太郎[イガラシタロウ]
建築史・建築批評家。1967年パリ生まれ。1990年、東京大学工学部建築学科卒業。1992年、東京大学大学院修士課程修了。博士(工学)。東北大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

28
③大学図書館2017/07/13

yamikin

4
五十嵐太郎氏の建築思想はやっぱり面白い。「高尚」な建築ばかりが対象にされる建築批評の中でスルーされてゆくキッチュでいかがわしい建築、言わば「ノイズ」ともいえる建築をしっかりと調べ上げ、論じているからだ。90年頃のリクルートから発行された結婚式雑誌の誕生後に爆発的に増加した結婚式教会。それは「豪華」で「ロマンチック」な結婚式を望む花嫁のニーズを的確に捉えたものだった。結婚式教会のようなみんなが本来好奇心を持っているはずのものをスルーしない彼の仕事。私もこういうアンテナ。発信する存在になりたいものだ。2011/01/24

3
本書は、日本で1990年代以降急増した、信者のための宗教儀式は一切行わず、非信者のための結婚式のみを行う教会を「結婚式教会」と命名し、その内実を考察したもの。「結婚式教会」の多くは、西洋の教会の劣化コピーで、商業主義的でキッチュな建築なのだが、日本人の多くはそんなことなどお構いなしに、嬉々としてそこで式を挙げる。キリスト教徒でもないのに。個人的には、日本人はもう少し宗教や建築に対するリテラシーを高めたほうがよいと思うのだが。外国人から見ると「結婚式教会」というのは奇妙に映るのではないか。2019/05/08

おいくろ

3
キリスト教信者が集まる場所ではなく、結婚式をするためだけに存在する教会についての考察が書かれている。建築物としてみるとチープではあると思っていたが、この本で結婚式教会はウェディングドレスを綺麗に見せるために存在するとあり、なるほどと思えた。2015/06/06

RYU

2
信者なき「結婚式教会」について。結婚式教会は、ステンドグラスやパイプオルガンを標準装備したゴシック様式が主。それは、祝祭という非日常の演出のためともされる。ときにKitschとされる結婚式教会は、複数の宗教教義を混在させた儀礼をもつ日本という文化圏を背景に、西洋への憧れ、裕福な大衆社会などの条件がそろって誕生した。2017/12/18

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