哲学・航海日誌

哲学・航海日誌

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 388p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393323014
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

出版社内容情報

他人の痛みは理解できる? 心って何? 言葉が通じるってどういうこと? 哲学の根本問題を,ウィトゲンシュタイン,フッサール,大森荘蔵らを参照しつつ徹底的に考え抜く。

内容説明

他者の心。規範。行為の意味。コミュニケーションの可能性。現代哲学の根底に渦巻く数々の謎を、アスペクト論、根元的規約主義、物語としての意図、言語ゲーム間コミュニケーションなど独自の視座から、考えて考え抜く嵐のような知的冒険。

目次

1 他我問題(他者という謎;「他人の痛み」の意味 ほか)
2 規範の他者(「意味」という幻想;クリプキの誤謬 ほか)
3 行為の意味(行為のアポリア;身体と環境 ほか)
4 他者の言葉(コミュニケーションという行為;グライスのパラドクス ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

25
面白く読めた。野矢茂樹は私たちの日常的な体験や実感を哲学という問題に落とし込むのが巧いと思う。この痛みは他人の痛みと同じなのだろうか、この赤と他人が語る赤は同じなのだろうか……という問題からもっと踏み込んで私たちの身体感覚にまで及ぶような思考が繰り広げられ、難解ではあるが丁寧な議論に頭が下がる。私も野矢茂樹のように哲学したいと思うが、この著者のように自分の実感を身体で感じること、味わうことまで哲学に落とし込むようにして考えるということができないのが悩みかな(内田樹的になるが、「身体で考える」と言うべき?)2021/06/15

踊る猫

21
常軌を逸した議論が出て来ない。狂った遊びがない。土屋賢二の書物のような、脳がクラクラするような問いがない。そこが魅力的とも言えるし、もちろん逆もまた真なり。ただ、ここに展開されているオーソドックスな議論の中に真髄はあるとも思うので、注意深く読み返すことが肝要となろう。今から随分昔に書かれた本なのだけれど、古びていないのに驚く。読者に媚びていない、時事ネタがない、などが理由として考えられる。この著者、こちらの理解を超えたクレバーな書き手というわけではないが、しかし侮れない。この本を踏み台に自分なりに考えたい2020/06/14

深井一

3
「行為の意味」の章、今の僕が考えていることの総まとめのようで驚いた。現在の僕の考えをいつか忘れてしまっても、この部分を読み返せば思い出せそうである。2013/03/03

ひーくん

1
野矢哲学は、僕たちが陥りがちなニヒリズムというか、そういうところを治癒して僕たちに日常を取り戻してくれるところがある。だから、なんというかその姿は、マンガのヒーローを彷彿さして、素直にかっこいいなと思う2015/10/13

メガネ

0
今三回目に突入 大分見えてきたけど未だ読みかえすと新たにわからること多し2011/05/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/564076
  • ご注意事項