内容説明
「いまをさかのぼること半世紀余、あの『昭和恐慌』を庶民はいったいどう生き抜いたのだろうか。」昭和恐慌の生き証人たちの証言をもとに、不安と混乱、目算はずれのありのままを再構成した第1部に、ニクソン・ショック、石油ショック、「列島改造狂騒曲」後の狂乱物価、企業倒産、ほんろうされる人びとの苦闘を多重音声的に描いた第2部を対置させ、バブル崩壊後の行き着く先を予感させる、異色オムニバス作品。
目次
嵐の前のシャンペン 暗い時代の影…
恐慌
悲惨
苦闘
幻の曙光
落伍
競争
解体
雲散霧消
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
47
2014.02.01(02/01)(再読)内橋克人著。 01/30 (あとがきにかえて) 昭和恐慌、庶民はどう生きたか? S46(1971)、ニクソンショック。 S48(1973)、石油ショック。 列島改造論狂騒曲も嘘のように退潮。 昭和初頭の「昭和恐慌」の時の世相と酷似。 自ら破滅的赤字財政への窓を開いた土光敏夫、当時経団連会長。 第二次石油ショック(S54)。 安宅産業崩壊の悲劇、(九位商社)。 安宅を追う。 S56(1981)、北炭夕張炭鉱ガス事故。 93人の犠牲者、廃山。 2014/02/01
i-miya
3
S58、サラ金規制、自殺1155人。 ロボットショック。 (解説=奥村宏) 自分の文体を持つ内橋氏。 三十四BK、取り付け騒ぎ。 アーサー・ヘイリー『マネー・チェンジャーズ』教科書にするしかない。 安宅産業-カナダの石油精製会社との取引で失敗。