感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山がち
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印象的だったのは、やはり何と言っても『天下一面鏡梅鉢』と『心学早染艸』である。『天下一面鏡梅鉢』は『孔子縞于時藍染』を想起させる作品内容だが、やはりこちらの方が稚拙というのは正直分からないが、「閉ざさぬ世」などは確かに直裁で、しかも後からトイレの扉がなくて困るなどはちょっと面白みに欠けるといえば欠ける。『心学早染艸』は、善玉と悪玉の戦いや心変わりの様などの筋書きもそうだが、なんといっても悪玉の踊りが面白い。北斎あたりの画集か何かに悪玉の踊りが色々書かれていたが、そういったものが描かれたのもわかる気がする。2013/11/04