内容説明
誰にでもできる自殺防止・支援とは?250人以上の自殺企図者の叫び声に耳を傾け、自殺をくい止めてきた東尋坊の茂さんが今全国民に呼びかける。
目次
第1章 東尋坊の水際の現場から
第2章 東尋坊で巡りあった人たち―この苦しみを乗り越えて
第3章 自殺ってなに?
第4章 どうしたら良いの?―「自殺のない社会づくりネットワーク・ささえあい」の構築
第5章 自殺を考えた体験者との「語る会」の開催報告
第6章 自殺多発場所での活動者サミット報告記
第7章 シェルター・ネットワークの構築
第8章 自殺防止活動が、いまだに理解されないのは何故?
著者等紹介
茂幸雄[シゲユキオ]
1962年福井県警察官を拝命。2004年3月31日福井県警察警視(三国警察署副署長)で定年退職。2004年4月NPO法人「心に響く文集・編集局」代表理事。東尋坊に活動拠点茶屋「心に響くおろしもち」店を開設、会員数78人。2006年福井県「自殺・ストレス防止対策協議会」委員。2007年福井市中部民生委員・児童委員。2009年「自殺のない社会づくりネットワーク・ささえあい」代表(東京・湯島)。賞:2006年(財)毎日新聞社会事業団の「毎日社会福祉顕彰」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なにょう
9
★「ちょっと待て」自殺しようとしてる人はこの一言を待っているのではないか。東尋坊で自殺防止活動に取り組まれる方の活動をまとめた本。★私は関係無い…ことは無い。しがらみ、血縁、地縁にとらわれることを嫌がる日本人は会社、学校から見捨てられたら、すぐ行き場を失う。ちょっとしたことで、再起不能ってなっちゃうかもしれない。でもね、きっと解決方法はあるはずなの。そういう時、気軽に相談できる場所があればな。法テラスとか。★日ごろから、周りの人を大切にしましょう。2016/01/17
壱萬弐仟縁
7
この間のニュースで昨年自殺者3万人を下回ったと。だが、29999人以下でいいわけない。自殺志願者の声をまずは謙虚に聴く茂(しげ)氏。この真摯な姿勢が彼らを死へ向かわせない処方箋なのだ。同様のことは富士の樹海などでも必要なのだろう。テレホン人生相談でもいいが、ともかく、誰しも現世の苦しみから逃れたい、病気の痛みから・・・と思うのは人間思うだろう。評者もこのままの人生ならそう思うし、思ったこともある。37歳の英語堪能な男性もなかなか社会に受け入れられず、家族を不幸にしたため茂氏に諭された一人(49ページ~)。2013/01/22
けんとまん1007
5
いろんな示唆に富んでいる。年間3万人を超えるのが10年以上続いていることをどう捉えるのか。その根っこのところに視点が行っていない(或いは、意図的にか)ことが要因の一つ。利己か利他か。2010/12/06
キャッチアンドデニーロ
2
著者がフル活動しても、すべての自死志願者の声に耳を傾けるのにおっつかないんだとわかりました。自死を思いとどまったその後のケアがどんなものなのかも書いてあったが、それがきちんと機能しているのかと疑問が残った。考えさせられる本だった。人助けの難しさというか・・・。2013/04/03
だいこく
2
途中で読むのをやめてしまいました。うーん、なんでかなぁ。思ってた感じと違ったのか、なんなのか。2010/07/14