出版社内容情報
路線図に現れた矛盾の原因・ウラ事情を解明。
内容説明
たんねんに「鉄道地図」をながめていると、さまざまな疑問につきあたる。「どうしてこんなに使いにくい路線図になってしまったのか?」「同じような赤字路線なのにどうして片方だけ廃止されてしまったのか?」「3000キロも鉄道路線が減ってしまったのはどこに問題があったのか?」等々、それらを調べていくと政治に翻弄された鉄道の『悲哀』が見えてくる。本書はこういったオモテ事情・ウラ事情を、歴史的な背景を押さえつつ、肩がこらない読み物として紹介していく。
目次
第1章 「鉄道地図」の拡張と衰退(寂しくなった鉄道地図;ローカル線退治の首謀者、「国鉄再建法」;長大なローカル新線を生んだ、改正「鉄道敷設法」の功罪 ほか)
第2章 官と民と「鉄道地図」(勢力をのばす明治時代の私鉄;官設か私設かで揺れる明治政府の葛藤;明治後期に起こった鉄道地図大統合の変 ほか)
第3章 信条なき「鉄道地図」の行方(私鉄の解体と日本国有鉄道の誕生;北陸鉄道の戦後史にみる時代の趨勢;ついにやってきた「国鉄改革法」と鉄道地図大解体のとき ほか)
著者等紹介
所沢秀樹[ショザワヒデキ]
1960年東京都生まれ。神戸市在住。日本工業大学卒業。中学時代に列車の一人旅で日本全国を巡り、その後も列車、路線バス、船の旅を続ける。それが縁で、旅および鉄道をテーマとした執筆活動に入り現在に至る。交通全般、日本全国の地理・歴史・風土などの研究も行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。