出版社内容情報
三千里江山――朝鮮はもともと一つの国であった。世界史に例のない奇跡の実相がここにある。三千里江山――朝鮮はもともと一つの国であった。
祖国分裂と内戦の危機が迫ったとき、左右を問わず、全愛国勢力が金日成主席の呼びかけに応えて平壌に参集した。1948年4月、平壌で開催された南北連席会議は大成功を収める。
米・ジャーナリストのジョン・ガンサーをして「この会議の南朝鮮代表のうちには、李承晩を除き、南朝鮮における優秀な人物がほとんど一人残らず含まれていた」と言わしめた。共産主義勢力から反共民族主義勢力までが団結して一つの国ができたのだ。いまだに歴史家たちの謎として残されている、ソ連軍の北朝鮮撤退の内幕は、この小説によって明らかになる。
―世界史に例のない奇跡の実相がここにある―
■第1章 密輸商に化けて三八度線を越える/呂運亨暗殺の悲報/米大統領特使の狙い/私を同志と呼んでください/重要なのは、やる気/ソ連出身と抗日出身の幹部が対立/仮面を脱いだアメリカ/反共民族主義者とも団結できる
■第2章 踏みにじられた自尊心/スターリンにソ連軍撤収を要請/訓練所を助けなければならない/侮辱は君一人の問題だろうか?
■第3章 アメリカの罠/テロ集団が民戦本部を襲撃/ “第三勢力を早くつくれ” /「左右合作」を急ぐアメリカの真意/最優先課題は南朝鮮左翼の団結
■第4章 投げ返したチョコレート/「米軍は出て行け! 」/ソ連の提案/民族自立のために今やるべきこと/ブルドーザーで押し潰された貧民街
■第5章 女性副委員長の数奇な人生/女性解放の先頭に/国連からの通告文/捏造された噂の真相/大国を頼みにした「ならず者」たち/どんな人を親日派と見るべきか
■第6章 無辜の民の死/基本は全民族の団結/憲法草案を全人民の討議に付す/平壌へ、止まらぬ流れ/大統領の椅子という大きな餌
■第7章 自主独立の国を/南北連席会議ついに開幕/「弱小民族」という被害者意識/大国への屈従は民族への裏切り/反共の領袖 金九の決心/朝鮮民族の進むべき道/ “朝鮮の力を見た” 金奎植の新出発
■終章 美し三千里のわが祖国
金 秀景[キム スギョン]
著・文・その他
金 斗権[キム ドゥゴン]
翻訳
内容説明
いまだに歴史家たちの謎として残されている、ソ連軍の北朝鮮撤退の内幕は、この小説によって明らかになる。朝鮮民主主義人民共和国の建国秘話を小説化。
著者等紹介
金秀景[キムスギョン]
1931年、貧しい簡易学校教員家庭の長男として平壌で生まれる。祖国解放以前に南江原道に移住。朝鮮戦争勃発とともに義勇軍に入隊。苛烈な戦闘のあいまに寸暇を惜しんで小説の習作にはげむ。軍隊時代にたびたび雑誌に短編小説を投稿した。その縁で除隊後、文学新聞に勤務、ついで文芸出版社にうつる。合わせて20年間、記者・編集者として活躍した。その間、数多くの実話文学とともに読者の記憶にのこる作品『ムホ島』を書いた。1986年から4・15創作集団の専属として念願の専業作家となり、小説『勝利』を世に問う。2008年12月29日永眠、享年77歳
金斗権[キムドゥゴン]
1923年、慶尚南道統営郡に生まれる。祖国解放後の1951年、京都人文学園中退。その後、京都朝鮮中高級学校教員など一貫して在日同胞の民族教育にたずさわり母国語で詩作にはげむ。1971年、在日本朝鮮文学芸術家同盟中央本部勤務。2000年から詩誌『チョンソリ』(鐘の音)編集に従事。訳者の多くの作詞は大衆歌謡として朝鮮で広く歌われている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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