内容説明
圧倒的な選手の存在がレースの流れを変える箱根駅伝。近年、最大のスターといえば、東洋大学・柏原竜二だ。四年生時の二〇一二年に、東洋大は驚異的な大会新で優勝を飾った。しかし、柏原なき二〇一三年以降、大学間の実力は拮抗し、混戦の時代を迎える。スピード化の流れを推し進めた東洋大、駒澤大、大学のブランドを武器に有望選手を集める明治大、青学大が優勝争いに絡むと予想される。注目は、上位校だけではない。予選会突波、シード権争いを繰り広げる大学にも熱いドラマがある。駅伝戦国時代を楽しむ最新観戦術を伝授。
目次
第1章 ポスト柏原の時代 箱根駅伝はマラソンを強くするのか?
第2章 「箱根駅伝を特別に捉えない」―東洋大学・酒井俊幸監督
第3章 気になる「MARCH」 ブランド校は優勝できるのか?
第4章 「箱根駅伝はもっと開放した方がいい」―青山学院大学・原晋監督
第5章 強いチームを作る「八つの力」
第6章 「スタートは知名度を上げることから」―上武大学・花田勝彦監督
第7章 ロンドン・オリンピック後の世界と箱根駅伝
著者等紹介
生島淳[イクシマジュン]
1967年宮城県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業後、博報堂勤務を経て、スポーツライターへ。国内外を問わない取材、執筆活動のほか、ラジオパーソナリティとしても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しーふぉ
20
この本が書かれたのは青学がちょうど強くなっている時期ですね。原監督や花田監督のインタビューも面白い。2017/04/25
ふろんた
13
箱根駅伝の本立て続けに読んだので、どれがどの本に書いてあったかわかんなくなってきたけど、読み物としてはこれが一番面白かった。青学優勝前の本ですが、トレンドは青学と明治とおっしゃっています。いまは明暗を分けているようですね。新興大学として上武大学、あとは神奈川大学の復活に注目です。2017/11/21
kuma suke
12
監督へのインタビューが面白かった。箱根の裏には、リクルーティングから大学のバックアップ、ブランド力や偏差値などいろいろあるんだなぁと。しかし、毎朝5時起きで頑張っている選手たちはやはりすごいですね。来年の箱根も楽しみだ!2014/04/29
緋莢
10
2012年、往路、復路、総合記録の全てを塗り替え、2位に9分差をつけるという圧倒的なスピードをみせ、優勝した東洋大学。そして、それは東洋大学躍進のきっかけとなった柏原竜二、最後の箱根駅伝だった。柏原が卒業し、大学間の実力は拮抗し、混戦の時代を迎えると予想する著者が、強豪校や、それを脅かす新しい大学、そして、学生のマラソン挑戦など箱根駅伝と日本陸上界について書いた本。2014/12/08
くりのすけ
9
著者の入念な取材力には頭が下がる。前回の作品とは違って、箱根駅伝を好意的に捉えているのが前回とは大きな違いである。 2013年の箱根の展望、つまり柏原後がどうなっていくかに力点が置かれている。駅伝を勝つには、選手の能力だけでなく、今後は、大学側のバックアップにもかかってくるなど、箱根の裏情報なども勉強になった。2013/12/13