内容説明
「俳句でもやろうか」。メンバーは毎度の飲み仲間。軽いノリで句会を開いたら、これが滅法おもしろい。○を獲得したときの天にも昇る喜び。×を食らったときの激しい落ち込み。容赦ない酷評と爆笑が飛び交う講評タイム―もともと「座の文芸」と言われ、仲間が集い、一巻の作品を完成させることからはじまった俳句。肩書き抜きで知的コミュニケーションをたのしめる句会は、中高年には格好の遊びである。知識不要、先生不要。ともかくはじめてしまえばいい。「一回だけのつもりが早八年」の体験を通して綴る、素人句会のすすめ。
目次
第1章 はじめてしまった句会
第2章 句会とはなにか
第3章 どうはじめるか、続けるか
第4章 攻撃は蜜の味
第5章 私たちだってうまくなる!
第6章 醸句会の一大派閥
第7章 女性はすごい
第8章 残り物には福が
第9章 血で血を洗う句会風景
第10章 合同句集などを作ってしまった
著者等紹介
小高賢[コダカケン]
1944年東京都生まれ。本名・鷲尾賢也。編集者、歌人。慶應義塾大学経済学部卒業。講談社に入社し、講談社現代新書編集長、学術局長、学芸局長、取締役などを歴任。編集者として馬場あき子に出会い、「かりん」創刊に参加。現在、選歌委員。歌集『本所両国』(雁書館)で若山牧水賞受賞。鷲尾名での著作もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てくてく
6
歌人であり編集者である著者およびその仲間たちが、飲み会ついでに句会を開催することを思い立ち、実際に句会を開き、ついには句集を出してしまうまでを綴った句会入門。登場人物の肩書紹介がややくどい気はするが、俳句初心者たちの楽しみや苦労などは読んでいて楽しい。2017/01/02
メルセ・ひすい
4
俳句も短歌も、結社と言う組織を中心に活動する。結社は日本の短詩型文学を発展させてきた独特の組織である。指導的歌人(俳人)を中心に、志を同じくする者が集まり、会員から会費を集め、機関紙を刊行し、歌会(句会)を行うのが基本計である。指導者の選歌を経てその機関紙に自分の作品が掲載される。与謝野鉄幹の「新詩社」が嚆矢。肩書き抜きで知的コミュニケーションを楽しめる句会は、中高年には格好の遊び。メンバーはいつもの飲み仲間。「俳句でもやろうか」の軽いノリ。「1回だけのつもりが早8年」の体験を通して綴る、素人句会のすすめ2013/01/05
勉誠出版営業部
1
同僚から借りた、小高賢さんの『句会で遊ぼう』を読了。自分自身は無粋な人間で、俳句を嗜むような経験をしたことがありませんが、なるほどここに出てくる方々のように、お酒を飲みつつ、楽しんでできれば、それはそれで面白いような。尚、書籍の内容はライトエッセイ風。2012/11/01
あこあこ
1
大の大人が本気で楽しんでいる。気心の知れた仲間と楽しい(?)披講、その上美味しいお酒と来たら…、羨ましいです。2012/10/10
nb
0
全員俳句ど素人の中高年が軽い気持ちで句会を始めて、俳句の奥深さに一喜一憂するような内容。出てくる俳句の良し悪しはあんまりわからない。文章だけ見れば句への罵詈雑言もけっこうあるが、本人たちは酒の場ということもあって楽しそうにしている。中高年はぜひ句会を!という感じが伝わってくる。結社と違って縦の関係がないところがこの会の一番の良さかもしれない。2016/10/25