幻冬舎新書<br> ルポ ゴミ屋敷に棲む人々―孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態

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幻冬舎新書
ルポ ゴミ屋敷に棲む人々―孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態

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  • サイズ 新書判/ページ数 182p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784344982628
  • NDC分類 367.7
  • Cコード C0295

内容説明

悪臭のする不衛生な「ゴミ屋敷」で、他者の介入を拒否し、物に埋もれながら暮らす人々が増えている。彼らの多くは、実は「セルフ・ネグレクト」の状態にある。セルフ・ネグレクト(自己放任)とは、自分の生活に極度に無関心となり、著しく生活環境と健康状態が悪化する状態のことで、やがては孤立死に至る。毎年2万人に上る孤立死の約8割は、このセルフ・ネグレクトが要因とも言われている。彼らはなぜ自らの人生を「放棄」し、ゆるやかな死を選ぶのか。少子高齢化、家族崩壊、高齢者虐待などを背景に急増する、現代の病理に迫る画期的な書。

目次

第1章 セルフ・ネグレクトとは何か(自殺とセルフ・ネグレクトの違い;セルフ・ネグレクトの定義 ほか)
第2章 事例でみるセルフ・ネグレクト(認知・判断力低下型;ライフイベント型 ほか)
第3章 セルフ・ネグレクトと孤立死(セルフ・ネグレクトから孤立死へ;毎年1万人弱から2万人の高齢者が「孤立死」 ほか)
第4章 セルフ・ネグレクトの課題(愚行権と生存権;セルフ・ネグレクトは緩やかな自傷行為 ほか)
第5章 セルフ・ネグレクトの人たちをどう支援するか(どうやって手を差し伸べるか;解決までには最低1年 ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

70
40代夫婦の例が1件あったが、ほとんどは高齢者の話だった。認知症であったり、必要不要の判断が出来なくなって来たり、腰痛などで体の自由が利かなくなって物が片づけられなくなり溜まっていくというもの。しかし、この本の大半の例は孤独死にもつながる高齢者問題で、行政が介入しようとしても拒否されてしまう。公共料金が払えなくて止められても、周りが異変に気付かない。気づいても葬式代の貯金を持っていることで生活保護が受けられなかったり、家に人を入れたくなくて拒否する。年取ったら他人事じゃないです。2014/07/24

とろこ

65
主タイトルの「ゴミ屋敷」よりも、副題の「セルフネグレクト」の実態について書かれている。実際にあった事実を、看護師・保健師という著者の立場から考察している。ほとんどが高齢者に関しての論だが、セルフネグレクトに至る要因を考えると、どの年代の人間にもセルフネグレクトに陥る危険があると感じた。自分の健康や生活環境、対人関係に極度に無関心になり、孤立死することさえある。いわば、「ゆるやかな自傷・消極的な自殺」をしている人々を支援するにはどうすればよいのか。愚行権の行使や人権擁護との兼ね合い。難しい問題である。2018/04/08

ゆみきーにゃ

55
《購入》実例がもっとたくさん載ってたら良かったな。セルフネグレクト、初めてこの言葉を知りました。2014/07/02

kinkin

53
ゴミ屋敷、この本を読むまでは物をかたづけない怠惰な人たちが住んでいると思っていた。しかし、実態は社会との孤立、親族との関係がなくなる、あるいは若者のひきこもりが原因であることが多い。それを「セルフネグレクト」自己放任と呼ばれることを知った。現代のように無縁社会が進む一方では、個人情報保護のため行政や近所の人が声をかけづらいことも確かのようだ。人い迷惑をかけられない、世話になるのが申し訳ないとセルフネグレクトになるケースも多いようだ。これからの日本社会のあり方について考える必要のある事のひとつでもある。2014/04/27

ごへいもち

36
読友さんご紹介本。支援拒否のゴミ屋敷の人も本当はつながりたがっている場合が多い。声掛けを工夫することで手助けができるとのこと(「片付けましょう」というより「見つからない保険証を一緒に探しましょう」とか)。地域包括支援センターの人って本当に大変。仕事に見合う報酬を貰っているといいけど。2014/08/19

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