幻冬舎新書<br> 謎解き太陽の塔

幻冬舎新書
謎解き太陽の塔

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  • サイズ 新書判/ページ数 307p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784344981898
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C0295

内容説明

いまだ衰えない岡本太郎人気の中心にあり、一九七〇年開催の日本万国博覧会とともに神話化が進む「太陽の塔」。平成になっても映画や小説に描かれ続けるこの沈黙の立像は、白・黒・金の三つの顔を持っているが、その意味するところはいまだ解き明かされていない。実は太郎は「太陽の塔」に九つの謎を仕込んでいた。それはいったい何なのか。本書は考古学者にして気鋭の太郎研究者である著者がその謎を突き詰め、ついに「太陽の塔」の正体を暴いていくスリリングな論考である。

目次

第1幕 「太陽の塔」のミッション(祭りの秘密)
第2幕 仮面の告白(「黒い太陽」の告白;「赤い稲妻」の秘密;「黄金の顔」の告白)
第3幕 「太陽の塔」とキリスト(謎解きの秘伝書;「太陽の塔」はキリストだった?;「太陽の塔」の足下に眠るもの)
第4幕 「太陽の塔」の呪力(爆発と呪術の秘密;運命の赤いリボン)

著者等紹介

石井匠[イシイタクミ]
1978年静岡県生まれ。國學院大學文学部史学科考古学専攻卒。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期史学専攻修了。博士(歴史学)。國學院大學伝統文化リサーチセンターポスドク研究員。京都造形芸術大学非常勤講師。多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団『明日の神話』再生プロジェクトスタッフ。第二回岡本太郎記念現代芸術大賞展入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月讀命

65
昭和45年、大阪で万国博覧会が開催され、そのテーマが人類の進歩と調和。私も何度か万博会場を訪れ太陽の塔を見学した。幼少の頃の事なのでその時の印象は鮮明であり、自身に大きな影響を与えた建造物のひとつである。岡本太郎の残した「芸術は爆発だ」というフレーズも未だに心に刻まれている。この本を読み続け半ばを過ぎる頃から、難解になってくる。彼の思想が太陽の塔の建築のなかに謎解きの様に秘められていると言う事だが、神秘的、宗教的、哲学的な方向に進んでゆき凡人には理解出来ない。やはり、岡本太郎は天才であり芸術は爆発である。2014/02/10

umeko

7
いつも何気に「凄いなぁ~。」と見上げていたが、読み解いてゆくと奥が深い。「太陽の塔」を通して、岡本太郎自身に近づけた感じがした。2013/09/30

Humbaba

7
白,黒,金という三種類の顔を持った太陽の塔.その異様は,観るものの心に何かを与えてくれる.一体何を考えていればあのような造形を思い浮かんだのか.それについて他の作品などから思考の足跡をたどっている.2010/12/28

岡本匠

6
太陽の塔が、近所にあることから、時々見に行くことがある。民族学博物館も近くにあり、本当にいいエリアなのです。 この本は、太陽の塔が何を目的に建てられたのか?何を意味するのかをスリリングに読み解こうとしたもの。 結構面白かった。2015/10/04

mittsko

6
まさに表題のとおり「太陽の塔」ただ一作を徹底的に読解(批評ではなく読解)する一冊 渋谷駅のあの空中通路に掲げられた「明日の神話」への参照が、決定的な鍵になっているのは嬉しい そして私的に最大の収穫は、岡本太郎にモダニスト藝術の粋、言うまでもなくとくに(ブルトン系、シュルレアリスムというよりは)バタイユ系のそれをみられたことだった 「藝術の宗教学」へのたしかな参照点! なお…正直な感想をそえれば…力みなぎる筆致、力みなのか単調さがぬぐえず、残念ながら読み物として読みとおすのに苦労しちゃいました2011/04/25

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