内容説明
閑職と厚遇―すでに定着した地方公務員のイメージだ。しかし、現実は想像を超えている。その地方独自の特殊手当と充実が過ぎた福利厚生で、住民との給与格差は開くばかり。一日の実働2時間半の通称みどりのおばさんに年収800万円、公共バスの運転手に1300万円を支払う自治体もある。公務員の厚遇は、もはや異常だ。だが彼らに、自らの人件費が国や地方の財政を圧迫しているという意識はない。国が破綻する前に、公務員を弾劾せよ。
目次
四月―入庁式
五月―ゴールデンウィーク/メーデー
六月―ジューンブライド/衣替え
七月―夏休み
八月―サマーレビュー
九月―敬老の日/読書の秋
十月―引越し/体育の日
十一月―文化の日/海外からの視察
十二月―冬のボーナス
一月―成人の日
二月―議会
三月―春うつ/年度末
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
317
一般のサラリーマンもそれくらい楽だったら誰も文句言わないだろうなぁ。でも実際の公務員の方々も深夜勤務とか普通にしている人もいるし、最近はそこまで違いはないと思う。昔はサラリーマンもみんなそんなもんだったのが、バブル崩壊以降急速にサラリーマンが変わって何時までもバブルのようなサラリーマン生活を続けて今に至るのが真相のような気がする。まぁそういう世界があるのだなと思うくらいで十分だな。2016/07/24
おいしゃん
38
本書を読む限り、たしかに異常な待遇ばかりだが、書かれた10年前と、公務員を取り巻く環境は大きく変わった…と信じたい。2019/11/11
それいゆ
36
著者が勤めていた独立行政法人やそれに近い国家公務員の異常な世界を紹介したもので、あとは公務員一般にあてはまる話かなと思います。したがって、著者が直接は知らない、人から聞いたという部分については真偽のほどは疑問?です。教員の夏休み中の自宅研修にしても、府県によってその実態は違うのが現状です。普通は先生方は夏休みでもきちんと勤務しています。私はかつてO阪府内の公立校に勤めていましたが、夏休みの出勤は学級登校日1日だけという年がありました。今はどうなのかは知りませんが、体質は変わっていないと思っています。2012/03/12
あらあらら
15
一カ所でもやってたら全ての公務員がそうであるような書きっプリは共感できない。けなしてるだけかと思うと、そうでないところもあり、読みにくさを助長2015/02/15
警蓮社峻譽身阿
14
2008年出版。公務員の異常で驚きな待遇、福利厚生、業務環境、風習、性質を淡々と紹介してくれる。一般的な水準と比べると、唾棄すべき異常自己愛の制度や生態の目白押しで反吐が出そう。国やその外郭団体、都道府県あたりを中心にした事例なので、弱小市町村がそこまで酷いかはわからないが、怒りを禁じ得ないのは変わらない。著者は民間勤務の後に転職した労働問題研究所に10年身を置き体験したこれらの事実に耐えきれなくなり、暴露することでライターとなったそう。公務員とは職種職業ではなく身分である。言い得て妙。2022/11/23