内容説明
時空を離れた西洋の画家たちと、作品を通じて語り合う。より絵を楽しむための「特等席」を用意しました。独断と偏見印象派・画家ランキングつき。渾身の書き下ろし。
目次
1章 印象派に影響を与えた画家たち(ジャン=フランソワ・ミレー「晩鐘」;ギュスターヴ・クールベ「泉」 ほか)
2章 印象派の始まり(エドゥアール・マネ「バルコニー」;フレデリック・バジール「水浴者たち」 ほか)
3章 これぞ印象派の画家たち(クロード・モネ「赤いスカーフ、モネ夫人の肖像」;カミーユ・ピサロ「赤い屋根」 ほか)
4章 この画家たちにも注目(ベルト・モリゾ「舞踏会にて」;エヴァ・ゴンザレス「朝の目覚め」 ほか)
5章 印象派以降の画家たち(ポール・セザンヌ「赤いチョッキの少年」;ポール・ゴーギャン「説教のあとの幻影」 ほか)
著者等紹介
大橋巨泉[オオハシキョセン]
1934年、東京・両国に生まれる。タレント、文筆業。高校時代にアテネ・フランセの英語科を卒業。早稲田大学政治経済学部新聞学科に入学するが中退。ジャズ評論家、放送作家を経て、65年、『11PM』に出演。以来、司会者として『クイズダービー』『世界まるごとHOWマッチ』等のヒット番組を多数手掛ける。90年、セミ・リタイア宣言。日本、カナダ、ニュージーランドなどを移動し、季節ごとに住み分ける生活を送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ホークス
31
大橋巨泉氏の印象派の本を続けて読む。こちらは「入門」。音楽などと絡めたコラムが著者らしい。 ドガは本当に現代的で、バレリーナの娘と母を描いた「待ち時間」は、哀愁漂う映画の一場面のよう。弟子の女流画家カサットの「湯浴み」は幼女と母の情景。日本画的な不思議な温もりを感じさせる。シスレーの風景画は見ていると吸い込まれそう。空と水の対比が美しい。残念ながらルノワールとセザンヌは今回も分からず。ゴッホは狂気とか情念と言われるが、個性の多様さを体現した人だなと思う。大げさに言うと、人間の可能性、自由の価値とか。2019/07/02
ステビア
12
いい絵がいっぱいあった。マネ、ブーダン、ヨンキント、ピサロ。2015/01/27
rapo
4
大橋巨泉さんがこんなに絵画に詳しいとは知りませんでした。海外で暮らし、思う存分美術館巡りをし、お気に入りの絵と対話をするという夢のような生活ですね。画家それぞれの家庭環境や性格、人間関係が画風に与えた影響などわかってくると、絵も人もとても身近に感じられます。巨泉さん独自の視点での印象派の解説を読んで一番感じたことは、絵は肩ひじ張らず自由に楽しめばいい!ということに尽きますね。
がんぞ
2
絵画評論は好評らしく。著者がもっとも愛好する(平凡な嗜好だが)印象派について再説。「ドガがバレエダンサーの舞台裏を描けたのはよほど入込んでいたから」など“金持ち画家と貧乏画家”という視点がちょっと新鮮。印象派は若くして亡くなり死後の栄光を知らない者も多い。ゴッホを筆頭に(本当は彼はポスト印象派)わかりやすく順位をつけてある。し、「一緒に鑑賞したい女優」「聴きたい音楽」「飲みたい酒」などで《雰囲気》をレクチャーする。図版も大きく、とくに風景画は実物は小さな絵でも描き込まれているのがわかったりする。政治性皆無2016/08/05
ばっぱら
2
巨泉さんの本。 独特の視点で面白かった。 65歳から興味を持ち始めて、本をかけるまでなるとはすごい。2015/04/29