内容説明
太平洋戦争末期、腕利きの零戦搭乗員・陣内武一は、250キロ爆弾を抱いて“鉄の要塞”空母エンタープライズに特攻した。だが特攻作戦の最中に時空がねじれ、平成の東京へと飛ばされる。そんな彼が出会ったのは、冴えないフリーター田嶋慎太。はからずも日本を陥れるテロ計画の存在を知ってしまった二人は、国を守るため、共に戦うことを決意する。
著者等紹介
永瀬隼介[ナガセシュンスケ]
1960年鹿児島県生まれ。週刊誌記者を経てフリーになり、事件ノンフィクションを中心に活躍。2000年『サイレント・ボーダー』(文春文庫)で小説デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぎん
17
「永遠の0」と似たような話だが、エンタメ作品としてはこちらの方が面白いと思う。 陣内は日本男児としてカッコよすぎ。それと対比させるためだろうけど、フリーター君がアタマ悪すぎてイライラしてしまう。2017/04/27
Pil
7
零戦の特攻隊員がカミカゼとなり米軍空母に突撃する寸前、時空が歪み平成の世にタイムスリップ。冴えないフリーターと出会い、二人は世を覆そうとする波にのまれていく。。前半はしっかりとカミカゼ特攻隊員の姿が描かれ、それはまさに永遠のゼロの世界観。タイムスリップからのファンタジーモノかと思いきや、さにあらず。出会うはずのない二人が起こす化学反応。世を正そう、人を正そうとする男気溢れる日本男児の心意気を感じる物語。2022/07/19
小まる
6
好きな作家さんで見つけたら読んでいます。感情の表現が独特で、この部分だけはちょっとついて行けないところがありますが。今作、武一と慎太の好対照なところ、刀根と武一の関係性が面白い。武一の適応能力の高さと慎太の気付かなさ…荒唐無稽な話しですが、それが小説の良いところでもありますよね。笑えて泣ける、小説の醍醐味が詰まってる作品です。2019/06/15
詩界 -うたか-
4
#読了◆タイムスリップものの戦争の物語。歴史苦手だー!2020/07/09
moonchild
4
決死の特攻で沖縄に向かったゼロ戦パイロットが、現代にタイムスリップしてしまうお話。徹底して陣内はイイ男であり、田嶋はイライラするほどの物知らず。ありがちな設定なのだが、前半は楽しめました。ところが後半になってからの展開が雑と言うか、面白味が無くなってしまったのが残念。500ページを超える長編小説なのだから、もうちょっと緻密であってほしかった。2015/11/26