内容説明
「謝らないで。いけないのは、私だから」。もっと苦しければいい。苦しければ苦しいほど、人として許されぬ行為に身を堕とす我が身に相応しい性愛だと感じる。沙智はペニスに舌を絡め、溢れた唾液を啜り、欲情に虚ろになった兄の瞳を見上げた(「向日葵の歌」)。恥辱に塗れた悲しく切ない恋を描く全六篇。
著者等紹介
松崎詩織[マツザキシオリ]
2006年、妖しく光る官能描写を絶賛され、「フラジャイル」で幻冬舎アウトロー大賞特別賞を受賞。同年六月に、受賞作を収録した官能小説集『教育実習生』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tan_keikei
4
妄執と業にまみれた性愛世界を見事な構成で描く前半3篇「向日葵の歌」「さくらの夜」「少女人形」。後半の3編「レイチェル」「素直になれたら」「最後の恋」暴力・セックス・クズ男・だけど離れられない私という、女がウッカリ憧れそうな恋愛と性愛を少女漫画的展開で描いております。前半と後半で毛色が違った作品が取り揃えられているどちらかというと女性向け官能小説。双子モデルとその恋人の関係を描く「少女人形」はインモラルさと短編小説のエッジの効き方、どちらもそろっていて好みでございました。2013/03/20
rio
2
ストーリーが別の誰かの作品をなぞっている様で、エッチなシーンに頼ってるように思える。2017/12/13