内容説明
国民の遺伝子情報から犯人を特定するDNA捜査システム。その開発者が殺害された。神楽龍平はシステムを使って犯人を突き止めようとするが、コンピュータが示したのは何と彼の名前だった。革命的システムの裏に隠された陰謀とは?鍵を握るのは謎のプログラムと、もう一人の“彼”。果たして神楽は警察の包囲網をかわし、真相に辿り着けるのか。
著者等紹介
東野圭吾[ヒガシノケイゴ]
1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学工学部卒業。エンジニアとして勤務しながら、85年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 9件/全9件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
1054
エンタテインメントの手法としては古くからハリウッド映画でも題材にされてきたテーマだろう。しかしこれをマイナンバー制度が施行された今、絵空事と思っていいものだろうか?既に我々の情報は公共機関によって管理された情報が機械のミスで、いや故意に人為的に操作されて自分がある日突然犯罪者に仕立て上げられる可能性もあるのだ。データは嘘をつかない、機械はミスをしないと信じる盲信性こそが現代社会に生きる我々の最大の敵ではないか。果たしてこれは来るべき未来に対する作者からの警鐘だろうか。ここで書かれた未来はなんとも暗鬱だ。2016/01/25
射手座の天使あきちゃん
692
つい先日、英国王リチャード三世の遺骨がミトコンドリアDNA鑑定の結果500年ぶりに本物と認定されたとのニュースが流れていました 科学の進歩は人類を本当に幸せにするのでしょうか? そう問い掛けるような東野さん、いつもながらの筆力にファンタジー要素もプラスして、もう一気読みですぅ! あっ、展開は途中からある程度読めるかもですよ(笑) <(^_^; 2013/04/13
抹茶モナカ
556
ミステリー小説を読むのが久しぶりだったせいか、最後までハラハラしながら読めた。管理社会への警告という側面を持つミステリー。逃亡シーンは、伊坂幸太郎さんの『ゴールデン・スランバー』を思い出させる。芸術に関しては、応援する記述も。エンタメ作家の東野さんも、やはり、芸術家なのだ。スズランは、そうでしたか、と思ったり。2014/04/02
takaC
540
幻冬舎唯一の東野圭吾小説だけどやっぱり解説なし。ということで単行本との違いは何もなかった。カバーイラストだけ。(水色イメージが青色イメージになった)2012/07/07
ダイ@2019.11.2~一時休止
511
DNAのお話。データベースって便利そうですが怖い一面もあるって改めて考えさせられた。2013/08/04