内容説明
十一歳にして藩主・毛利敬親の御前講義を行い、才覚を現した吉田大次郎。のちに吉田松陰として松下村塾を主宰し、伊藤博文、山県有朋などの英傑を数多く世に送り出した男は、いち早く「海外」を意識した稀代の思想家であった。黒船襲来を機に勃発した国難に、驚くべき向学心と行動力をもって立ち向かった松陰の、波乱に富んだ生涯を描く傑作評伝。
目次
樹々亭
兵学師範
脱藩
東北遊歴
遊学の旅
海外脱出ならず
下田踏海
雄図挫折す
入獄
野山獄
火を点じる者
杉家の日々
国士養成
皇天后土
獅子の心
獅子の道
死ぬべきとき
涙松
評定所
露の命
志士の魂
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年、「深重の海」で第七九回直木賞、「夢のまた夢」で第二九回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kanako
3
若干史料を読むような読みにくさを感じることもありましたが、松陰さんの思想や言葉はふんだんでした。彼の魅力が感じられました。2010/08/06
yasu7777
2
★★★☆☆ 渋谷3051-3842021/09/03
Mao Nakahara
2
吉田松陰の本を読む度に、人としての在り方を考えさせられます。この2015年という裕福な時代に生きている今、幕末の背景とは違うが日本を守ろう。とした先人の方の心意気を無に帰してはならない。と奮起するばかりです。2015/02/08
はじ
1
肖像画は、柔らかい表情のおじいさんのようなのに、血気盛んで手に負えない人物なのだなぁ。2015/03/17
lab87
1
松陰の人柄が、多くの残された手紙の内容からよくわかる。動乱の中、松陰の教えは、たくさんの維新の指導者を輩出したのも自身の思想や行動が、影響したのだろう。まさに幕末の中心人物である。2015/02/25