内容説明
レモンチューハイにウーロン茶を入れて「ウーロンハイ」と名乗る店。芽が出た新ジャガと酸っぱい肉豆腐を平気な顔で出す居酒屋。真っ黒こげピザに若者が行列する人気イタリアン…。どうしようもなくマズイ店に遭遇する衝撃は、極上の旨い店にぶつかる喜びと等価だと豪語する著者が、日本全国を歩き綴った抱腹絶倒!怒涛の食レポート。
目次
味なしチャンポンの恐怖
お酒悲歌(エレジー)
口内調整委員会結成!
チャイナタウンの夜は更けて
注文のない中華料理店
オソロシイおでん
これをパエリアというのか
すいてる店には訳がある
ある湯宿―その哀愁について
これを食べろと言うのか?(上・下)〔ほか〕
著者等紹介
野瀬泰申[ノセヤスノブ]
1951年福岡県生まれ。日本経済新聞特別編集委員。大阪でソースをかけた天ぷらを食べる人々を見て以来「食の方言」に関心を抱く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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honyomuhito
65
ちゃぶ二チュードとは。お店に入って感じる「ちゃぶ台をひっくり返したくなる怒りのエネルギー」を分類したもの。ご飯の存在意義の多くを占めるのは、おいしいことだと思うのは、この飽食の時代に巣食う、嗜好品的な感覚なのか?!自分の価値観が揺り動かされる。というほど大げさなことではないが、著者のあくなき、ちゃぶニチュードへの探究心に、世の中にはいろんなものを面白がる人がいるのう、と興味深く読了。https://chirakattahondana.com/ちゃぶニチュード/2019/02/11
Kouro-hou
23
日本全国不味い店列伝。ただし諸々配慮の結果、実名ゼロに地名無し。地名が分かりそうな料理名も伏せられていたり。知ってる店ならわかるけど、知らない人がこれを読んでたどり着ける状態ではないw 全部実名だった恨ミシュランってスゴイ企画だったんですね!不味いの内容も味が無い、コスト削減の結果(材料篇・調理篇)、技術不足、愛想不足、店と家の境界消失と色々あるが、解説にある通り美味いものと違い不味いモノを食べるとついつい原因を探りたくなるというのには納得できるものがある。2019/08/25
ようはん
16
読んでて不味い店、不味いメニューにも色んなタイプがあるんだなと感じた。単純に不味いだけでなく注文が出てこない客対応が悪いというケースが加えられるのは流石に経験したくはない。2022/09/14
19720624
1
とにかく美味しいものを食べたい、嫌な接客は受けたくない、っていう思いはみんな同じだと思う。グルメ本、番組はあふれてるし、どこか知らないところに行く時は食べログをチェックするのが習慣だ。でも逆にまずいもの、ダメな接客を楽しめるようになれば情報に右往左往するのが馬鹿馬鹿しくなるようだ。 世の中のグルメブームに警鐘なのだろうか…2014/10/15
siopy
1
日本全国のまずい店を紹介しているのだけど、大人の事情で店名はおろか具体的な地名などヒントになりそうなものは全てNG。これが実名だったら格段に面白かっただろうに。。。あの恨ミシュランがどれほど偉大な企画だったか、再確認させてくれた。2014/10/09