内容説明
私の真似などなさらぬように―競輪歴四十年、投資総額十億円の無頼派作家のブッ壊れ人生!印税は振込みと同時に博打で消え、税金滞納、借金三昧の日々。金を手にすりゃ毎晩豪遊、預金残高はいつもゼロ。引き換えに得たのは、気品と切なさが漂う人生哲学。歓喜と落胆が一瞬で交錯するギャンブルの魅力とは?豪華ゲストの競輪体験記も併録。
目次
暑かったはじまりの日(~二〇〇一・十一)
虚々実々を推理して(~二〇〇一・十二)
このまま足を洗おうか(~二〇〇二・一)
万が一にも負けるわけには(~二〇〇二・二)
競輪は金網越しに(~二〇〇二・三)
五十ヶ所中四十九ヶ所(~二〇〇二・四)
溢れ出る過剰な水(~二〇〇二・五)
人生に必要な三つ(~二〇〇二・六)
人間の一生は、作ったり、壊したり(~二〇〇二・七)
昭和二十年に生まれて(~二〇〇二・八)〔ほか〕
著者等紹介
白川道[シラカワトオル]
1945年北京生まれ。一橋大学卒業後、様々な職を経て、94年『流星たちの宴』で衝撃のデビュー。2001年『天国への階段』(幻冬舎文庫)が大ベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遅筆堂
18
競輪の魅力と愛が満載、素晴らしい。ゲストとは大して面白くないのだけれど、著者の競輪に対する想いがひしひしと感じる熱い文章はいいな。久しぶりに車券を買ってみたくなった。今は、東北にいるのでいわき平競輪だなあ。帰還困難区域を通って行ってみよ。競輪王国、ふくしま万歳。2014/01/21
樽
2
競輪、おもしろそう。競輪への愛がつまっている。2010/12/01
みそピー
1
競輪好きで知られる白川先生が実際に作家さんなどを招いて色々な角度から競輪の魅力を伝えるエッセイ。ファンという観点から鋭く、分かりやすく、そして、優しく分析した描写に競輪の魅力をまた一つ増やす事が出来た。2014/11/07
hatao5915
1
競輪に数億円を溶かし、バブルでは先物取引で何十億の利益をかせぎながら、バブル崩壊で多額の借金を背負い、作家として成功してからも、印税を前借りして競輪に溶かす。そんな白川道が競輪道最後の日々を楽しく過ごしながら、遂には愛する競輪と決別する、私小説のような血を吐くドキュメント。人は何のために生きるのか、考えさせられた。2012/06/11
なおぱんだ
0
博打打ちの小説家(逆もまた真なり)である著者の競輪にまつわるエッセイ集です。でもただのエッセイではなく、競輪に興味のあるなしにかかわらず作家仲間のゲストを招き、著者自ら競輪についてレクチャーして実際にゲストに車券を買わせ、競輪を好きになってもらうということをテーマに競輪雑誌に連載された企画を1冊にまとめたものです。著者の破天荒な半生には驚きますが、真から競輪を愛する著者の真剣な気持ちが伝わってくる作品です。2010/06/16